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バレーボール

初選出から3年で“日本のエース”に!東京五輪→イタリア挑戦で急成長した高橋藍が世界を驚かせる【男子バレー】

THE DIGEST編集部

2023.06.24

 攻撃だけでなくスピードと重みの増したサーブでもポイントを重ね、二段トスも打ち切る。次世代のエースとはもはや誰も見ず、石川と共に日本の両エースと世界に示す活躍で、連日世界を驚かせた。

 象徴的だったのが、キューバ戦で見せたアンダートスでのフェイクセットだ。これまでの試合でも、セッターの関田誠大がレシーブした後、2本目のボールをバックセンターから高橋や石川が飛び込み、打つと見せかけてオーバーで両サイドの選手にトスを上げる場面は何度もあった。だがキューバ戦では高橋のジャンプとボールの高さがやや合わず、トスを上げるのは難しいと思われたボールを、なんとアンダーハンドでトス。そのボールを西田有志がバックから押し込むと、スタンドから大歓声が起こり、21歳も満面の笑みを浮かべた。国際連盟の公式SNSで、その動画が公開されると「この技の名前は何にしようか」と自身のSNSで呼びかけるお茶目な一面を見せ、ファンを沸かせた。

 常日頃から「これまでいなかったような選手になりたい」「誰もやっていないことを自分がやりたい」と口にしてきたように、新たな挑戦を恐れず楽しむ。勝っているからだけでなく、レベルアップしたプレーが世界で通用する実感を楽しむ姿も、世界中のファンを魅了している。

 22日のブラジル戦は2セットを先取した後、2セットを取り返され、第5セットもデュースにもつれたが最後は石川からの二段トスを高橋が決めて30年ぶりとなる勝利を収めた。
 
 直後にコートで行なわれたインタビューでは、流暢な英語で興奮気味に「信じられない」と語った後「ブラジル戦のためにたくさんのトレーニングを重ね、勝つことを目指してきた」と喜びを噛みしめた。自信と余裕にあふれた振る舞いは、日本のエースとして堂々たる姿でもあった。

 東京オリンピックでは最年少だったが、現在のチームには現役大学生の甲斐優斗もいる。大会直前まで合流した同じく現役大学生の麻野堅斗は同じ東山高校の後輩でもある。強くなった背中を後輩に見せ、チームを引っ張る。高橋の進化が、日本の進化につながっているのは間違いない。

構成●THE DIGEST編集部

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