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バレーボール

バレー大国ブラジルがVNL3位の日本を絶賛!「テクニカルなプレーやフィジカルの準備を真似すべき」【現地発】

THE DIGEST編集部

2023.07.29

ブラジルの選手は高橋を「世界トップレベルの選手」と称した。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

ブラジルの選手は高橋を「世界トップレベルの選手」と称した。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 ベテランプレーヤーのブルニーニョも試合後ブラジル・メディアに対してこう語った。

「日本と対戦して一番驚いたのはスピードとパスの正確さだった。日本の速さにブラジルは慣れていなかった。試合をリードしていたのは完全に日本で、ブラジルはその後をついていくことしかできなかった」

 とくにブルニーニョが高く評価したのは関田誠大だ。「セキタはひとつのミスもしなかった。試合中、彼から目が離せなかったよ。それほどセキタのテクニックは完璧だった」と称えている。

 一方、ブラジルが点差を追い上げに貢献した途中出場のオノラートが絶賛するのは、高橋藍で、こちらは「タカハシのようなスピードのある選手は見たことがない。紛れもなく世界トップレベルの選手だ」と持ち上げている。

 ブラジルは日本のマークをかわすのにも苦労した。まるでブラジルのどんなアタックにも対峙する準備ができているようだった。ブラジル人はメンタル的に弱いところがある。攻撃を次々に潰されると、苛立ちが募っていく。対照的に日本は常に冷静だった。

 ブラジルのダル・ゾット監督は「日本は単にプレーにだけ勝ったのではなく、心理戦でも勝利した」と振り返る。ブラジル国内では、もし第3セット中に判定カメラにボールが当たりゲームが中断しなければ、ストレートで負けていたかもしれないという声も多く聞かれた。
 
 結果はブラジルにとって残念だったが、同時にタイブレークまでもつれこんだ試合に熱くなったのも事実だ。日本のハイレベルのバレーがブラジルからも最高の力を引き出してくれたと言う者も多い。

 ブラジルのポータルサイト『UOL』は「近年のワールドバレーの中でも、最もエキサイティングな対決だった」と、日本対ブラジルの一戦をここ数年で最高の試合のひとつであると評した。ブラジルの『Globo TV』は「最初から最後まで強烈な感動!」と銘打ち、「強い日本がすべてを携えて戻ってきた。そして素晴らしいショーを見せてくれた」と日本の復活を歓迎している。

 一部のブラジル・メディアからは、日本のテクニカルなプレーやフィジカルの準備を真似すべきという声さえ出ている。とにかく大会を通じて日本のプレーは圧巻だった。ブラジルをはじめとした世界のバレーファンは、今後の日本チームの試合を楽しみにしている。

取材・文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子

【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。

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