続いて、リカルドの不在を補い、シンガポールGPでは９位入賞を果たすなど、ポジティブな印象を見る者に抱かせたリアム・ローソンに対しては、「準備も経験も何もない状態でのF１参戦で、彼はレッドブルがドライバーに求める精神的な強さと並外れた才能を示した」と評し、「リカルドが、レッドブルが期待するほどの高みに到達しなかった時、ローソンがペレスに代わってチャンスを手にする可能性はあるだろう」と、“２番手候補”に挙げている。

　同メディアは、次に現マクラーレンのランド・ノリスに触れ、過去レッドブルが２度アプローチするも獲得に失敗した過去や、ノリスが仲の良いフェルスタッペンと共闘に好意的であることなどを紹介したが、「ノリスは現在、世界王者になるために必死であり、フェルスタッペンとしては今、自身の権威に対して友人が挑戦する状況を快く思わないだろう」と懐疑的。仮に加入するとしても、「ペレスの契約終了時よりもさらに先になる可能性が高い。今、慌てて貯金箱をこじ開ける必要はない」と予想した。
  　そして、次にようやく名前が挙がったのが角田。ドライビングもメンタル面も大きく進歩を遂げたことを称賛しながらも、「ローソンがたった３レースを走っただけで、彼に代わってチームから追放されることを心配しなければならなかった」「レッドブルは角田についてあまり“興奮”していない」とネガティブに指摘。そして、「2024年にリカルドを何らかの形で打ち負かさない限り、レッドブルは間違いなく“賭け”には乗らないだろう」と厳しく締めている。

　F１デビュー時からレッドブル昇格を目標のひとつに挙げている角田は、カタールGPでの会見で、フェルスタッペンの優れた点を訊かれた際に「正直なところ、同じ車に乗ってみたいです。なぜなら、マックスがどんなドライビングをしているかを知らないからです」と語っているが、果たしてそれを確認する機会は到来するだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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