また、F１公式サイト『F1.com』のインタビューでは、前述の初日と２日目の違いについて「正直なところ、なぜか分かりません。金曜日には、今日のようなペースがありませんでしたが、少なくとも今、我々が良いペースなのは分かっています」と語り、「感情的には複雑です」と、期待や不安が入り混じっていることを明かした。
  　さらに、オランダのF１専門サイト『RN365』によれば、彼は『Viaplay』に対して、タイヤのグリップを失っていたハミルトンを抜いた場面を「特別な瞬間です。コース上では誰もが敵なので、あまり感情を感じないことが多いですが、今思えば美しい瞬間でした。チームの努力がなければ、このペースは得られず、７度の世界チャンピオンを追い越すこともできませんでした」と振り返っている。

　スプリント方式導入以降、この週末を迎えるまでは唯一入賞を果たしていないチームだったアルファタウリは、汚名を返上させてくれた角田に対して「何という素晴らしいドライビング！」「本当に素晴らしいパフォーマンスだ。拍手喝采を贈ろう」と賛辞を贈るとともに、７位ウィリアムズにチャンピオンシップで９ポイント差に迫ったことを喜び、チーム全体についても「グレート・ジョブ！」と自画自賛した。

　チーフエンジニアのクラウディオ・バレストリは、SQ１で赤旗が出る前にタイムを記録できたのが幸運だったこと、SQ２ではコースが改善されるのを待ってぎりぎりに出走した戦略が奏功したこと（結果的にSQ３で新品のタイヤセットを使用できた）を指摘し、ドライバーたちについては以下のように言及している。

「（SQ３では）ユウキは６番手、ダニエルは８番手という非常に競争力のあるラップタイムを記録した。これにより、スプリントでポイントを獲得するための良い位置につけることができたが、それが実現できたのは、残念ながら１台だけだった。他車がユーズドタイヤを選ぶ中、我々は新品のソフトタイヤでスタートし、両車とも１周目でポジションを１つ失ったが、その後は競争力のあるペースを見せて前の車にプレッシャーをかけ続け、ユウキはタイヤに苦しむハミルトンを追い越してポジションを１つ上げた」

　国外メディアの報道を見ると、前述の『RN365』は「オスカー・ピアストリ（マクラーレン）と接触し、ポイント圏外でレースを終えてしまったメキシコGPの週末とは対照的な結果となり、このブラジルでのスプリントでのポイント獲得は良い補償となった。角田はこうして、先週末の大きな失望から立ち直った」と、ポジティブに評した。

構成●THE DIGEST編集部

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