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格闘技・プロレス

観客動員大苦戦のプロレスオールスター戦は必要か? タイチの「全員が揃ってこれ。全員の顔が潰れるよ」発言を考える

どら増田

2024.05.08

オールスター戦に問題提起をしたタイチ。写真:FUZKI

オールスター戦に問題提起をしたタイチ。写真:FUZKI

 タイチの発言を聞いたマスコミからは「よくぞ言った」という声が上がり、今大会の不入りを複数のメディアがタイチの言葉を引用する形で記事にしている。この日は井上尚哉が東京ドームでプロボクシングのタイトルマッチを開催するという情報をいち早く入手したRIZINの榊原信行CEOが「ウチが日程をズラします」と、当初この日に予定していたという大会を延期。全日本プロレスと東京女子プロレスは東京・後楽園ホール大会があったことから、今大会の参加は回避したが、後楽園大会はどちらも盛況だったという。「客層は被らない」という見方も強いが、今や井上の試合は大谷翔平とともに国民的な関心事になっており、井上の試合前に大会が終了したとはいえ、全日本と東京女子が揃わなかったことも含めて「裏被り」の影響はあったと思う。
 
 では『ALL TOGETHER』というプロレスオールスター戦は必要か? というと、昨今日本のプロレス界が苦戦しているという現実を踏まえると「必要」と考えて良いのではないだろうか。ただし、タイチが話しているように「考えれば」まだ満員にできる力はあるはずだ。そのためにもUNPWには1日も早く法人化してもらって、コミッショナーとしての務めを果たしてもらいたい。今大会は全てにおいて新日本が仕切っていたが、かつての『スーパーJカップ』のように加盟団体が持ち回りで幹事をするやり方もあるだろう。第2弾として6.15札幌・北海道立総合体育センター北海きたえーる大会が行なわれることも決定しているが、翌日は同会場には新日本が大会を開催することが発表されており、札幌ではオールスター戦と新日本の大会の動員数の違いがどう出るのか注目される。

 今回は「新世代」の顔見せ的な大会だったこともあり、テーマのないカードも多かった。今だからこそもっと勝負論にこだわったカードをこういう場で惜しげなく出すべきで、各団体の予告編をオールスター戦で観せられても、この大会を楽しみにして来たファンや、PPVを購入したファンには全く響かないというところから見直した上で、オールスター戦を継続させてもらいたい。

取材・文⚫︎どら増田

【動画】「新世代」レスラーが躍動した『ALL TOGETHER』
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