全日本時代は天龍源一郎氏の付き人を務め、天龍氏がSWSに移籍後は、渕正信、菊地毅らとともに全日本ジュニア戦線の一角として活躍。1995年9月にダニー・クロファットを破り悲願の世界ジュニアヘビー級王座を初戴冠。1998年には対ヘビー級戦線にも乗り出して、故・三沢光晴さんのパートナーとして、クセモノぶりを発揮。アジアタッグ王座、世界タッグ王座も戴冠している。
2000年に三沢さんが旗揚げしたノアに参加すると、2002年4月に秋山準を破り、なんとGHCヘビー級王座を戴冠。当時ジュニアの選手がヘビー級のタイトルを巻くのは異例で、その後アメリカなどで主流となった無差別級の先取りをしたのが小川だったと言えるだろう。ちなみにGHCジュニアヘビー級王座を初戴冠したのは、2020年1月と王座設立から18年かかっている。それだけ小川は階級に関係のない試合をし続けていたのだ。また全日本仕込みのレスリングを伝授する役割も果たしており、エースの清宮海斗をはじめ、現在は新日本プロレスと契約しているザック・セイバーJr.も小川のことを「師匠」と慕っている。ザックとはGHCジュニアタッグ王座も戴冠し、今年1.2東京・有明アリーナ大会では久々に師弟タッグを復活させた。
また2020年にはテレビ朝日系列バラエティ番組『アメトーーク!』プロレス大好き芸人の回で博多大吉が「デビュー35年見た目変わらず」と小川を取り上げたことで、世間からも注目を集めたが、本人はこの件に触れることもなく、最後まで“小川スタイル”を貫いた。引退会見や引退セレモニーを行なわないのもファンにとっては寂しいが、小川らしい引き際だ。丸藤とどのような会話がされたのかは定かではないが「いくつかのお願いをして良い返事も頂けた」という言葉を前向きに捉えて、ノアの支柱として三沢さんの信頼も厚かっただけに、次のステージでの活躍も期待したい。39年間の現役生活お疲れ様でした。
文⚫︎どら増田
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文⚫︎どら増田
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