前記の人気が予想される有力馬ももちろん評価はするが、そのなかで上位に評価したいのはウィルソンテソーロとペプチドナイルの2頭だ。
ウィルソンテソーロは昨年末の東京大賞典、今年の帝王賞とJpnⅠでの2着を積み重ね、前走のJBCクラシックを強い競馬で制し、ようやくGⅠウィナーの仲間入りを果たした。昨年の本レース2着は12番人気で単勝オッズが92.0倍と高い配当がついたうえでの激走だったが、いまやトップホースの一角を占める存在にまで成長した。
ペプチドナイルはフェブラリーステークスののち、かしわ記念(JpnⅠ)を3着、南部杯を2着と成績は安定。着実に地力を強化している印象がある。
しかしここまで挙げた3頭には、それぞれ死角があるのも確か。そこで、一角を崩す可能性に賭けるのも一考ではないかと筆者は考える。
その可能性を秘める馬として抜てきしたいのは、キタサンブラック産駒のガイアフォース(牡5歳/栗東・杉山晴紀厩舎)だ。
本馬はデビューから一貫して芝を使われて、3歳時にセントライト記念(GⅡ)を制して一線級の力量を示した。その後も昨年のマイラーズカップ(GⅡ)を2着、安田記念(GⅠ)を4着、秋の天皇賞(GⅠ)を5着とするが、底を見せたような印象があった。
そこで、「血統的にもいずれはダートと考えていたが、芝であれだけ差のない競馬が続いていたので、なかなか切り替えるタイミングが難しかった」(杉山調教師)というダート戦へ矛先を向けたのは今春のフェブラリーステークス。するとここでペプチドナイルに次ぐ2着に好走し、トレーナーの読みを見事に証明して見せた。その後は再び芝路線に戻り安田記念を4着と、芝との二刀流で活躍を続けてきた。
芝での戦いでは正直なところ頭打ちの印象は拭えないが、逆にまだ1戦しかしていないダートでは底を見せていないと言える。「どのレースであれば、一番勝つチャンスが大きいのかというところを考えたうえでの今回の参戦」と語るのは杉山調教師。勝てないまでも芝のGⅠで上位に食い込んできた走力も逆に魅力的であり、2回目のチャレンジとなるダートで一気に才能が開花する可能性も少なからずあるのではないか。よって、ガイアフォースを本命に指名してみたい。
その他で押さえたいのは、シリウスステークス(GⅢ)を59.5㎏という重ハンデで制したハギノアレグリアス(牡7歳/栗東・四位洋文厩舎)、重賞2連勝で上昇中のクラウンプライド。そして大穴候補として、今春から重賞で2着3回と安定した成績を残しているジェンテイルドンナの半弟、キングカメハメハ産駒のスレイマン(牡6歳/栗東・池添学厩舎)を挙げておきたい。
文●三好達彦
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しかしここまで挙げた3頭には、それぞれ死角があるのも確か。そこで、一角を崩す可能性に賭けるのも一考ではないかと筆者は考える。
その可能性を秘める馬として抜てきしたいのは、キタサンブラック産駒のガイアフォース(牡5歳/栗東・杉山晴紀厩舎)だ。
本馬はデビューから一貫して芝を使われて、3歳時にセントライト記念(GⅡ)を制して一線級の力量を示した。その後も昨年のマイラーズカップ(GⅡ)を2着、安田記念(GⅠ)を4着、秋の天皇賞(GⅠ)を5着とするが、底を見せたような印象があった。
そこで、「血統的にもいずれはダートと考えていたが、芝であれだけ差のない競馬が続いていたので、なかなか切り替えるタイミングが難しかった」(杉山調教師)というダート戦へ矛先を向けたのは今春のフェブラリーステークス。するとここでペプチドナイルに次ぐ2着に好走し、トレーナーの読みを見事に証明して見せた。その後は再び芝路線に戻り安田記念を4着と、芝との二刀流で活躍を続けてきた。
芝での戦いでは正直なところ頭打ちの印象は拭えないが、逆にまだ1戦しかしていないダートでは底を見せていないと言える。「どのレースであれば、一番勝つチャンスが大きいのかというところを考えたうえでの今回の参戦」と語るのは杉山調教師。勝てないまでも芝のGⅠで上位に食い込んできた走力も逆に魅力的であり、2回目のチャレンジとなるダートで一気に才能が開花する可能性も少なからずあるのではないか。よって、ガイアフォースを本命に指名してみたい。
その他で押さえたいのは、シリウスステークス(GⅢ)を59.5㎏という重ハンデで制したハギノアレグリアス(牡7歳/栗東・四位洋文厩舎)、重賞2連勝で上昇中のクラウンプライド。そして大穴候補として、今春から重賞で2着3回と安定した成績を残しているジェンテイルドンナの半弟、キングカメハメハ産駒のスレイマン(牡6歳/栗東・池添学厩舎)を挙げておきたい。
文●三好達彦
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