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競馬

実力伯仲の2歳王者決定戦。上位人気濃厚なアルテヴェローチェ、ミュージアムマイルよりも“狙い目”な無敗馬【朝日杯FS】

THE DIGEST編集部

2024.12.14

 では、ミュージアムマイルに代わってアルテヴェローチェの対抗として挙げられるのは何か。本稿では2戦2勝のトータルクラリティ(牡2歳/栗東・池添学厩舎)を取り上げたい。

 本馬は6月の新馬戦(京都・芝1600m)を3番手からの差し切りで勝利すると、8月末の新潟2歳ステークス(GⅢ、新潟・芝1600m)に出走。6番人気にすぎなかったが、直線半ばで3番手から抜け出し、外から襲い掛かったコートアリシアン(阪神ジュベナイルフィリーズで3番人気・6着)にいったんは交わされかけたが、エンジンに再着火すると半馬身差し返して勝利をものにした。

 前走のあとは放牧に出て、1か月前に帰厩。池添調教師は、「成長していましたし、動きに関しても全く問題ありません」と、仕上がりに胸を張る。こちらも前進気勢が強いタイプだけに、レース間隔が空き、輸送距離が短くなるのはプラス材料。こちらを2番手に評価したい。
 
 その他、主軸と見る2頭の相手として挙げておきたいのは、ミュージアムマイルのほかに4頭いる。

 未勝利戦(新潟・芝1600m)で2着に7馬身差(1秒2)もの差を付けて1分33秒3の好時計で逃げ切った、二冠牝馬チェルヴィニアの半弟、アルレッキーノ(牡2歳/美浦・国枝栄厩舎)。ゲートの遅さが課題にはなるが、サウジアラビアロイヤルカップで最速の上りを記録して2着に食い込んだタイセイカレント(牡2歳/栗東・矢作芳人厩舎)。1勝馬ながら、未勝利戦(京都・芝1600m)で2着に3馬身差(0秒5)を付けて差し切り勝を収めたモーリス産駒のアドマイヤズーム(牡2歳/栗東・友道康夫厩舎)。福島での新馬戦(芝1200m)、札幌でのクローバー賞(OP、芝1500m)を連勝し、今回は鞍上に名手ライアン・ムーア騎手を迎えるニタモノドウシ(牡2歳/美浦・高木登厩舎)。ここまでをマークしておきたい。

 2戦2勝で京王杯2歳ステークス(GⅡ、東京・芝1400m)を制したパンジャタワー(牡2歳/栗東・橋口慎介厩舎)はレースのレベルに疑問符が付くうえ、スプリンター色が強く出ているように見受けられるため、買っても押さえまでとする。

文●三好達彦

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