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競馬

クラシック候補不在で混戦必至な2歳の中距離王決定戦。人気の盲点になり得る若駒とは?【ホープフルステークス】

THE DIGEST編集部

2024.12.27

 アタマを含めての対抗とするのは、やはり2戦2勝のクロワデュノール。新馬戦(東京・芝1800m)、東京スポーツ杯2歳ステークスとも、先行策から上がり最速の時計(それぞれ33秒8、33秒3)を叩き出して快勝している。馬体は父のキタサンブラックによく似て豊富な筋肉量をたたえ、すっと好位につけて抜け出してくるレースセンスも申し分ない。

 3番手に挙げたいのは、クラウディアイ(牡/栗東・橋口慎介厩舎)と、ピコチャンブラック(牡/美浦・上原佑紀厩舎)の2頭だ。

 クラウディアイは京都2歳ステークスで中団から伸びて0秒3差の3着に入っており、エリキングを物差しにすれば、こちらも侮れない存在だと言える。

 ピコチャンブラックは、名前を見れば分かるように、キタサンブラックの産駒。新馬戦(福島・芝2000m)で2着に7馬身(1秒1)もの差を付けて逃げ切ると、2戦目のアイビーステークス(L、東京・芝1800m)では終いに差されはしたものの2着に粘り切り、一介の逃げ馬でないことを証明した。ペースが緩めばチャンスが巡ってくるだろう。

 単穴にピックアップしたいのはともに2戦2勝、重賞ウィナーのマジックサンズ(牡/栗東・須貝尚介厩舎)と、アイビーステークスを快勝したマスカレードボール(牡/美浦・手塚貴久厩舎)である。

 マジックサンズは札幌2歳ステークスで、先の阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)を制したアルマヴェローチェをハナ差で降した実績が光る。ちなみに須貝厩舎からの起用が増えている追い達者、佐々木大輔騎手の初GⅠ制覇がかかる。

 マスカレードボールは、大外の18番枠を引いた不利はあるが、初戦は後方から、2戦目は3番手からと、脚質に自在性があるのはプラス材料。鞍上の戸崎圭太騎手には有馬記念のレガレイラに次いで2週連続GⅠ勝利がかかっている。
 
 フルゲート18頭が埋まった本レースでは紛れも大いにあり得るとして、その他の穴候補も挙げておく。

 百日草特別(1勝クラス、東京・芝2000m)を先行・抜け出しの大人びたレースで勝ち上がったショウナンマクベス(牡/美浦・武市康男厩舎)。武豊騎手が「どこからでも競馬ができる」とその自在性を褒めるヤマニンブークリエ(牡/栗東・松永幹夫厩舎)は複穴に向くだろう。

 また大穴として、さらに2頭。芙蓉ステークス(OP、中山・芝2000m)を制して以来3か月ぶりの実戦となるジェットマグナム(牡/栗東・安達昭夫厩舎)。有馬記念でのシャフリヤールの2着快走が記憶に新しい藤原英昭調教師(栗東)が送り込んできたアスクシュタイン(牡)は、デビュー2戦目のコスモス賞(OP、札幌・芝1800m)で2着を7馬身(1秒1差)もちぎって逃げ切っている。新たに鞍上に迎えた横山武史騎手が思い切った逃げを打てば、ファンをアッと言わせる快走があるかもしれない。

文●三好達彦

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