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格闘技・プロレス

「誰かの代わりなんていらない」「私がいれば大丈夫」上谷沙弥&スターライト・キッド、激動のスターダムを支える“新たな顔”の心意気

橋本宗洋

2025.06.04

「小さくても強い」を証明するべく、キッドがリングで躍動する。写真:橋本宗洋

「小さくても強い」を証明するべく、キッドがリングで躍動する。写真:橋本宗洋

 HANAKOもキャリア3年に見たない若手選手。しかし横浜アリーナでのランブル戦を制して挑戦権を獲得している。181cmという長身も大きな武器だ。対する王者は150cm。それでも会見などではあえて真正面から向き合い、31cmの身長差を強調してみせた。そこに狙いがあったのだ。
 
 これまでは高速かつテクニカルなハイスピード王座のイメージが強かったキッド。ハイスピード王座戦で、ライバルのAZMと何度も名勝負を繰り広げてきた。

 だが、いま巻いている“白いベルト”ワンダー王座は団体の看板タイトルの一つ。トップレスラーとしての闘いを見せたかった。

「ハイスピード王者としての私だったら、モモラッチとか(テクニックを活かした丸め込みなどで)大きい選手に勝とうとしてたと思う。でも今はワンダー王者なので。闘いを見せて、強さを示して勝ちたかった」

 フィニッシュは脚関節技「黒虎脚殺」。豪快なパワーボム、JPコースターをクリアしての勝利だった。女子プロレスは基本的に階級無差別。だがキッドは軽いからスピードを活かす、小さいからテクニックで勝負するというだけでは飽き足らなかった。「小さくても勝てる」ではなく「小さくても強い」ことが大事なのだ。

「横浜アリーナではAZMという最高のライバル相手に防衛して、今回のタイトルマッチはハードルが高かった。そういう中で、自分が見せたい試合、チャンピオンとして胸を張れる試合ができたという意味でHANAKOが挑戦者でよかったと思います。デカい選手が強いのが当たり前という常識を覆したい。それをずっと思ってきたので」

 どちらのタイトルマッチでも、挑戦者が大健闘。その上でチャンピオンが強さ、懐の深さを見せた。今のスターダム、そのチャンピオンは上谷沙弥とスターライト・キッドであり、そこに何の違和感もない。キッドは言う。

「私は上谷のことも意識してますよ。スターダムの中心は私たち。それは横浜アリーナから変わってない。私がいれば大丈夫です、スターダムは。そう思わせる試合をこれからもしていきますから」

取材・文●橋本宗洋


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