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アスリートキャリア

元Jリーガーの事業家・嵜本晋輔氏が「アスリートのためのデュアルキャリア採用」を打ち出した狙いと近未来の壮大な夢

吉田治良

2021.01.20

──そのために、どのような取組をされているのですか?

嵜本 そうした考え方になってもらえるよう、私自身が毎月2日間、4時間ぶっ通しで理念浸透研修を行ない、その中で「バリュエンスとして評価する人材はこうで、我々の行動理念はこうだ」と言い続けています。
 私が求めるのは、自分の考え方に固執し、貫き通す人間ではなく、時代の変化に適応できる人間。例えば50代とか60代の人にとって、『TikTok』の良さってなかなか分かりづらいですよね。でもそれを、分からないからといって否定するのではなく、若者にはそういった考え方もあるんだと、尊重してあげられる上司が必要なんです。そうでなければ、きっと理想と現実のギャップに気付いた優秀な若手から、どんどん辞めていってしまいます。やりたいことに手を伸ばそうとする社員に対して、自分のことしか考えないような上司は、出る杭を打っちゃうんですよね。新しい才能を潰してしまう。ですから最近は、マネジメントのレイヤー(階層)をすごく意識していて、柔軟に組織変更も行っています。
 
──「謙虚で素直な人間」がバリュエンスの人材採用要件というのも分かります。

嵜本 アスリートは基本、いい意味で素直。周りのアドバイスを受け入れながら、幼い頃から成長してきたわけで、一般の人よりも間違いなく傾聴力は高いはずなんです。なので、競技以外は何もできないというような考え方は改めていただきたいですし、成長のプロセスを熟知するアスリートの方であれば、それを横展開するだけですぐにビジネスにも応用できる。コツさえ掴めば、この世界でも即戦力になれると思っています。

──それでもビジネスの世界でやっていけるのか、なかなか自信が持てないアスリートも多いのでは?

嵜本 アスリートの方がプロとして競技にこだわり続けるというのは、とても素晴らしい生き方だと思っています。ただ一方で、これだけ小中高と自分に投資してきたのだから、サッカーを続けなくては損だという感覚を持たれている人も多いのではないでしょうか。しかしビジネスの世界では、毎年1億の赤字を出すような事業を3年も5年も続けません。普通は「前向きな撤退」という判断を下します。
 アスリートであり続ける理由を、アスリート自身が明確に答えられるのであれば続けるべきだと思いますが、多くの現役選手は、他に選択肢がないからアスリートをやる、なんです。それが、負のスパイラルに陥ってしまう理由。ですから私は、アスリートである時に、いかに新たな選択肢を見つけ、どれだけ別の世界を見るかということがとても重要だと考えています。
 

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