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海外サッカー

【夏の移籍を超先取り展望】ドルトムントはサンチョの穴埋めとハーランドの慰留が主要テーマ

遠藤孝輔

2020.04.11

ドルトムントの基本フォーメーション。(C)Getty Images

ドルトムントの基本フォーメーション。(C)Getty Images

■サンチョの穴埋めとハーランドの慰留が主要テーマ

 現実味を帯びるのがサンチョの退団だ。メガクラブから引く手あまたの逸材は、今夏のステップアップを決意しつつある。高額オファーが舞い込めば、過去に移籍希望のエース級(デンベレやオーバメヤン)を手放してきたドルトムントも換金を辞さないだろう。すでに後釜候補のウイングもスカウティングしている。契約満了で退団が決定的なゲッツェの役割(偽CFや攻撃的MF)もこなせる、ポリバレントなウインガーが理想的なターゲットか。 

 マドリーからのレンタル期間が終わるハキミと契約最終年のピシュチェクは、ここにきて残留の可能性が浮上している。どちらも本人の意向によるもので、このポジションではムニエの獲得も噂されている。その他に退団の可能性が高い主力は皆無。サンチョ以外の主軸が残留するようなら、即戦力のウインガー確保、天文学的なオファーが届きそうな怪物ハーランドの慰留、選手層の拡充、近未来への投資が今夏の主要テーマになるだろう。
 
◆最重要強化ポイント:サンチョ退団時の穴を埋めるウイングのレギュラークラス

 ブレーメンの切り込み隊長ラシツァは突破力と得点力を兼備する“ポスト・サンチョ”候補の最右翼だ。「ドルトムントからの関心は公然の秘密」とも報じられるステンフスは天才肌。スピードより技巧と左足で違いを作る。この両雄はどちらもメガクラブが狙う逸材ゆえ、デニスが本命に浮上する可能性も。CFもこなせるパワフルなアタッカーだ。

◆強化ポイント2:選手層を拡充させるCB

 去就が定かではないファーブル監督が続投するにせよ、後釜候補に挙がるアヤックスのテン・ハーグが新監督の座に収まり4バックを導入するにせよ、CBが心許ない事情は変わらない。アカンジに安定感がなく、バレルディが伸び悩んでいるのが誤算で、強化部門はヴェローナで台頭したクンブッラを注視。1対1の強さや足下の技術に定評があり、フンメルスの後継者にもなりうる新鋭だ。

◆強化ポイント3:ヴィツェルの後継者候補になるセントラルMFの若手有望株

 ユベントスから今夏の買い取りが決定したジャン、ファーブルのコンバートに応えたブラント、大黒柱のヴィツェルが軒並み残留濃厚な中盤センターにテコ入れの必要性はない。ただ、31歳のヴィツェルから近い将来に世代交代のバトンを受け継げる若手を物色中だ。その筆頭候補がカマビンガ。弱冠17歳とは思えない落ち着きと非凡なセンスを備えた逸材中の逸材だ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年3月19日号より転載
 
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