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日本代表

久保建英は「つまずいた」スペイン各紙は低評価を並べるも…マドリー専門メディアは「満足」

THE DIGEST編集部

2020.10.26

違いを生み出せなかった久保のパフォーマンスに各紙は厳しい評価を下したが…。(C)Getty Images

違いを生み出せなかった久保のパフォーマンスに各紙は厳しい評価を下したが…。(C)Getty Images

 10月25日(現地時間)、ラ・リーガ第7節が行なわれ、ビジャレアルは敵地でカディスとスコアレスドローに終わった。

 あのレアル・マドリーをも破ったカディスの堅守を、上り調子のビジャレアルがいかに攻略するかが注目された一戦で、久保建英は7戦目にして今季初となるリーガでのスタメン入りを果たした。

 試合は引いて守るカディスのペースで進み、ビジャレアルは8割に達しようかというポゼッションを誇りながらも、効果的な攻撃を展開できず。前線右サイドで試合開始を迎えた久保も、必死に動き回って打開を試みたが、決定的なプレーはおろか、ボールに触れる機会も少ないまま、62分でベンチに退いている。

 相手の術中に嵌ったアウェーチームに対して、メディアの評価は軒並み厳しく、それは久保個人に対しても同様だった。日刊紙『MARCA』では、他の10人の選手と並んで星1つ(3つが満点)の最低評価。同じく日刊紙の『AS』も変わらぬ評価で、こちらは以下のような寸評を綴っている。

「つまずいた。ヨーロッパリーグ(EL)で素晴らしいパフォーマンスを見せた後、リーガでもスターターとしてのデビューを飾ったが、ファウルで止めるという最善の方法を見つけたライバルの激しいディフェンスの前に、輝くことはできなかった。
 
 中央とサイドでこの状況を打開しようと試みたが、うまくいかなかった。それでも、多くのファウルを誘うなど、その本領は垣間見せた」

 他では、日刊紙『El Pais』は「初めてラ・リーガで先発出場を果たした久保だが、よく組織されたカディスを崩すための、わずかな幸運にも恵まれなかった」と評したが、スポーツサイト『VAVEL.com』のスペイン版には「久保はボールを持つたびに、危険な場面を生み出そうと努力した」と好意的な記述もあった。

 一方、これまで久保の出場機会が少ないことで、ウナイ・エメリ監督を厳しく糾弾してきた、久保の所有元であるレアル・マドリーの専門メディア『Defensa Central』は、このカディス戦を報じた記事に「エメリがついに久保に降伏し始めた」という、同メディアらしい刺激的なタイトルをつけている。

 しかし内容はソフトであり、「エメリは久保に信頼を寄せるようになった」と、EL・シワススポル戦に続いての連続スタメン起用を評価。「フロレンティーノ・ペレス会長やジネディーヌ・ジダン監督もマドリーのトップチームでプレーできるレベルにあると認めた」日本人のプレー時間増を歓迎した。

 試合については、「ドリブルなど技術の高さは見せるも、シュートを打つ機会もなく、アシストもなかった。カディスの守備陣を破るためのキーマンとはならず、エメリは久保を交代させることを考えた」と振り返ったが、それでも「マドリーは満足している」と最後まで好意的だった。

構成●THE DIGEST編集部

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