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海外サッカー

「契約を破棄できる条項はない」ビジャレアル会長が久保建英の放出を完全否定!ELでスタメン復帰なるか

THE DIGEST編集部

2020.11.04

8節のバジャドリー戦ではベンチスタート。久保は再びスターターの地位を取り戻せるか。(C)Getty Images

8節のバジャドリー戦ではベンチスタート。久保は再びスターターの地位を取り戻せるか。(C)Getty Images

 1ゴール2アシストを記録したヨーロッパリーグ(EL)グループステージ第1節のシワススポル戦以降、公式戦3試合連続で先発出場を果たしてきたビジャレアルの久保建英だったが、ラ・リーガ第8節のバジャドリー戦ではベンチスタートとなった。

 64分からサムエル・チュクウェゼとの交代で出場し、巧みなボールコントロールやチャンスメイクを披露する一方で、1対1の得点機を活かせず、また失点にも繋がりかねない危険なボールロストを犯すなど、19歳の日本人に対する人々の評価は賛否両論だった。

 ウナイ・エメリ監督はバジャドリー戦で、負傷が癒えたFWのジェラール・モレーノ、得点を量産しているパコ・アルカセル、そして久保のライバルと目されるチュクウェゼをスタメン起用。この3人が現時点でベストの組み合わせと指揮官は考えているきらいがあるが、今後、久保が再びスターターの地位を取り戻せるかが気になるところだ。

 直近の試合は5日に行なわれるELのマッカビ・テルアビブ戦だが、このホームゲームの予想スタメンとして日刊紙『AS』は4-1-4-1の2列目左サイドに久保の名を記載している。また英国のスポーツサイト『sportskeeda』も久保を先発イレブンのひとりに挙げ、こちらは4-3-3の前線左サイドとしている。
 
 さて、このようにポジションを争う状況は、当初、久保の所有元であるレアル・マドリーが不満を抱いているとされ、彼が終盤での交代出場にとどまっていた時期には、レンタルの強制終了の噂が幾度も流れたものだが、それもシワススポル戦以降は話題に挙がらなくなった。

 こうしたマドリーとの関係、そして久保の置かれた状況について、ビジャレアルのフェルナンド・ロッチ会長はスペインのラジオ局「Onda Cero」の番組で、自身の考えを語っている。

「久保をめぐるマドリーとの交渉は、とてもうまくいった。これは、ビジャレアル、マドリー、そして久保サイドの三者全てにとって良い状況だと思う。選手が成長できるということだけではない。

 久保について、他の“シナリオ”は考えていない。マドリーとの1年間のレンタル契約の中に、これを破棄できる条項は含まれていない。

 今季のビジャレアルは、チーム内の競争が非常にハイレベルである。我々は良いプレーを見せており、素晴らしいチームだ。この調子で、さらに良くなっていってほしい」

 このように、借り受けた「日本の宝石」を、ロッチ会長は贔屓も冷遇することもなく、公正に扱いながら、磨きをかけていくことを約束している。この先、厳しい争いの中でプレーの機会を得られるかどうかは、全て久保の実力次第ということだ。

構成●THE DIGEST編集部

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