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海外サッカー

久保建英「ビジャレアル退団希望」と現地メディアが報道。所属元のマドリーはチュクウェゼにも興味か

THE DIGEST編集部

2020.11.24

ビジャレアルで徐々にプレータイムを増やしている久保に関して、様々な報道が飛び交っている。(C)Getty Images

ビジャレアルで徐々にプレータイムを増やしている久保に関して、様々な報道が飛び交っている。(C)Getty Images

 今季、レアル・マドリーからビジャレアルにレンタルで加入して以降、久保建英については、ウナイ・エメリ監督による起用法に対して多くの意見が寄せられ、そしてそれに伴って彼の去就について様々な憶測が飛び交ってきた。

 ヨーロッパリーグ(EL)のグループステージが開幕してからは、久保が飛躍的にプレー時間を伸ばしたこともあり、この議論はおさまっていたが、先週末のマドリー戦でわずか5分程度の出場に終わった後、再びこの日本人の周辺が騒がしくなってきた。

 現地メディアの『el Periodico Mediterraneo』は11月23日、「久保が1月にビジャレアルを離れることを検討している」と報道。このニュースは、各メディアによって世界中に拡散されている。

 記事によると、久保はELだけのスタメンには満足しておらず、このまま「イエローサブマリン」に所属し続けることで、自身のキャリアが“中断”することを望んでいないという。そして、ビジャレアルには拒否する権利はあるが、不満を抱いた選手を置き続けるメリットはなく、またマドリーとの良好なクラブ関係からも、レンタル解除はあり得ると綴った。
 
 同メディアは、エメリ監督が第4節アラベス戦から10試合無敗と結果を残すなど手腕を発揮していること、そして彼が久保を高く評価しており、配慮も怠っていないことを強調しながらも、久保が日本人にとってサッカー選手以上の存在であり、メディアからも注目されることで、毎回、指揮官が記者会見で苦しめられているとも伝えている。

「プレーの質の高さだけでなく、マーケティングの面でも大きな可能性を秘めた選手の、ビジャレアルでの未来は不透明だ」と報じられた久保。マドリー戦後には、フロレンティーノ・ペレス会長から直々に電話で激励を受けるほど、所有元クラブから大事に扱われている彼は、本当に今冬、自ら行動を起こすのだろうか。

 ところで、マドリードの日刊紙『LA RAZON』は23日の記事で、マドリーがビジャレアルのCBパウ・トーレスとナイジェリア人アタッカーのサムエル・チュクウェゼの獲得を狙っていると報じた。

 後者は、マドリー戦で印象に残るプレーを披露し、前への鋭い飛び出しから同点PKを獲得するなど、強豪相手の勝点奪取にも貢献したが、「白い巨人」は数年前から彼に注目しており、マンチェスター・ユナイテッド、レスター、エバートン、チェルシー、リバプール、ウォルバーハンプトンとの争奪戦に参加するという。

 ビジャレアルは、パウ・トーレスに6500万ユーロ(約80億円)、チュクウェゼに8000万ユーロ(約98億円)の契約解除金を設定しているというが、マドリーはレイニエールら複数の選手を差し出すことで、値を下げさせようと画策。そして前述の通り、ビジャレアルとの良好な関係を、ここでもフルに活かそうとしていると思われる。

 この件が、久保の去就と関係するかは不明だが、水面下では今冬の移籍市場をめぐって様々な駆け引きが展開されている可能性もある。先日は「ビジャレアルが久保のレンタル延長をマドリーに要請」(『TODOFICHAES.COM』より)という異なる報道もなされており、しばらくは動向を見守る必要がある。

構成●THE DIGEST編集部

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