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海外サッカー

「彼の時間は必ずやって来る」指揮官が語った南野拓実の可能性と「勝者の集団」での厳しい現状

THE DIGEST編集部

2020.11.25

クロップ監督は南野の「序列は下がっていない」と明言した。(C)Getty Images

クロップ監督は南野の「序列は下がっていない」と明言した。(C)Getty Images

 リバプールは11月25日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージ第4節でアタランタをホーム・アンフィールドで迎え撃つ。

 前節は敵地で5-0という衝撃的な大勝を飾った相手とのリターンマッチは、早々に決勝トーナメント進出を決めて、残り2試合で主力を休ませるためにも、勝利が求められる。ゆえに、主力で臨むという予想もあるが、一方ではそこまで無理をせず、サブ組の採用もあり得るという見方もある。

 CLのミッティラン戦(10月27日)以降、スタメンから遠ざかっている南野拓実は、このアタランタ戦の開始をピッチ上で迎えられるか否かが注目されるが、地元紙『Liverpool Echo』や全国紙『Daily Mirror』などは「ロベルト・フィルミーノが休息を与えられる場合に、南野に出番が回ってくるかもしれない」と綴っている。

 ユルゲン・クロップ監督は「アタランタは特別な相手」と捉え、新型コロナウイルスの陽性反応で週末のレスター戦を欠場し、数日前に練習に復帰したばかりのモハメド・サラーをさっそく起用するなど、万全の体制を期すると見られるが、南野に対してはフィルミーノの代役を担えるよう準備を命じていると『Daily Mail』は報じた。

 そのドイツ人指揮官は前日会見で、南野の現状に言及。今季は序盤の国内カップ戦で結果を残し、CLアヤックス戦でも好プレーを見せて絶賛されるも、前述のミッティラン戦で技術的な問題を露呈してからは、新加入のディオゴ・ジョッタの躍進もあり、明らかにポジション争いで後退した日本人について、「序列は下がっていない」と語った。
 
「タキはよく練習している。彼はセンセーショナルなボーイであり、素晴らしい選手だ。だから、この挑戦に立ち向かうだろう。彼の時間はやって来る。それは疑いようのないことだ」

 その上で、「現在のチームは、とりわけ攻撃面が強い。他のポジションのような問題が起こっていない。だから、ここに割って入るのは、とても難しい」とチーム状況を説明。南野が精進し続け、「シンプルな競争」を勝ち抜き、現状を打破することへの期待を寄せた。

 リバプールといえば、2017年4月にクリスタル・パレスに敗れたのを最後に、アンフィールドでのプレミアリーグでは無敗を続け、レスター戦では記録を64に伸ばしたが、『Daily Mirror』によると、現チームでホームでの敗戦を経験していない選手は、14人に上るという(経験したのは8選手)。もちろん、今年1月に加入した南野もそのひとりだ。

 このような「勝者の集団」の中でレギュラーポジションを勝ち取ることは並大抵の苦労ではないだろうが、南野は練習だけでなく、少ない実戦の機会においても、クロップ監督にインパクトを与えられるか。過密日程が続くこの数週間は、彼にとってこれまで以上に重要なものとなりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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