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日本代表

「ナカムラと比較されるのは当然だ」元JリーガーのセルティックOBが古橋亨梧の活躍に“助言”!「日本人には時間を与えるべきだ」

THE DIGEST編集部

2021.07.20

セルティックの偉大なる先達である中村(右)。この日本が生んだ天才MFと同様の鮮烈な輝きを古橋(左)は放てるだろうか。(C)Getty Images

セルティックの偉大なる先達である中村(右)。この日本が生んだ天才MFと同様の鮮烈な輝きを古橋(左)は放てるだろうか。(C)Getty Images

 昨シーズンにレンジャーズに勝点20差を付けられ、9年ぶりに国内リーグタイトル獲得を逃したセルティック。“宿敵”に無敗優勝を許してしまう“大失態”からの名誉挽回を期す彼らにとって、今シーズンは「覇権奪取」が最大の目標になるのは言うまでもない。

 ゆえに新監督となったアンジェ・ポステコグルーが「特別なものをもたらせる」と語って引き入れた“ニューカマー”への注目度は日増しに高まっている。現地時間7月16日にヴィッセル神戸からの移籍が決定した日本代表FWの古橋亨梧だ。

 無論、現地では未知数という見方の方が大半を占めている。今季のJ1で15ゴールを叩き出して得点ランクでもトップに立っていたとはいえ、ヨーロッパ初挑戦となる26歳が、当たりが強く、スピーディーなスコットランドで、実力を発揮できるかを不安視する声は、主に復権を望むセルティック・ファンの間で絶えない。

 だが、そんな古橋の実力に太鼓判を押す人物がいる。2002年7月から約1年だけジェフ・ユナイテッド市原でもプレーした元スロバキア代表FWのリュボミール・モラフチクだ。

 1998年10月から2002年7月までセルティックで異彩を放った点取り屋は、地元紙『Glasgow Live』において、「アンジェはキョウゴについてはよく理解している。そんな彼が獲得を望んで説得したのだから、それはポジティブなことだろう」と古橋獲得が、過渡期にある名門にとって鍵になると強調した。
 
 さらに「フルハシのプレーはよく見てきたよ。それは私にとって宿題みたいなものだ(笑)」と話したモラフチクは、「刺激的な契約に見合うだけの実力はある。プレーエリアは広く、素晴らしいファーストタッチの技術を持っていて、美しいビジョンもあるテクニシャンだ」と分析。その一方で自身のJリーグでの経験も踏まえつつ、過度な期待には待ったをかけている。

「私が日本でプレーした時もそうだったが、彼らは本当に優れたプロフェッショナルで、常に上手くなりたいという願望を持っていた。しかし、日本人選手は少しだけ戦術的な認識が欠けている。これは20年近く前の私の経験に基づいた意見で、少なからず改善されているとは思うがね。

 何よりも覚えおいてほしいのだが、日本人選手には時間を与えてあげてほしいんだ。最初の数週間、いや数か月でのミラクルを期待しないほうがいい。確かなクオリティーはあるが、キョウゴをフィットさせるプロセスには忍耐も必要になる。ナカムラと比較されるのは当然だ。ただ、彼の半分も成功できれば十分だろう。そうなれば、彼は『新しいシュンスケ・ナカムラ』として歓迎されるはずだ」

 はたして、古橋はモラフチクの言う「忍耐」の先で、“セルティック史上最高”とも称される中村俊輔を超えるプレーを見せられるのだろうか。ポステコグルーの起用法を含めて注目したい。

構成●THE DIGEST編集部
【動画】華麗なるパスワークからの圧巻のフィニッシュ! 古橋亨梧のゴラッソはこちら
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