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海外サッカー

古橋享梧、途中交代からPK奪取も現地メディアは軒並み厳しい評価。起用法に異論「同じことをしてはならない」

THE DIGEST編集部

2021.11.01

ベンチスタートとなった古橋。途中出場では持ち味を発揮しきれなかったようだ。(C)Getty Images

ベンチスタートとなった古橋。途中出場では持ち味を発揮しきれなかったようだ。(C)Getty Images

 現地時間10月30日、スコットランド・プレミアリーグ第12節が行なわれ、セルティックとリビングストンの一戦はスコアレスドローに終わった。

 前節で首位の宿敵レンジャーズに勝点2差に迫ったセルティックが、下位チームを本拠地セルティック・パークに迎えた一戦は、地力に勝るホームチームが主導権を握り、再三相手ゴールに迫るも、拙攻や相手の堅守によりゴールを奪えない。試合終了間際にはPKという大チャンスを得たものの、ギオルゴス・ギアクマキスのシュートは相手GKに読まれて失敗。85%のボールポゼッションを誇り、シュート数では16対2(枠内シュートは2対0)という圧倒的な差をつけながら、セルティックにとって1点は最後まで遠かった。

 古橋享梧はこの一戦、セルティックでのデビュー戦となったハーツとの開幕戦以来となるベンチスタートとなったが、前節の殊勲者となったトム・ロギッチ(負傷)も不在の中でチームの攻撃はゴールをこじ開ける力に欠け、結果、58分から日本人ストライカーは登場。前述の後半アディショナルタイムのPKは、彼が相手DFのアヨ・オビリーと小競り合いとなり、頭を叩かれたことで得たものだった(オビリーは一発退場)。

 プレーの中ではなかなか良い形でボールを得ることができず、シュートに撃つまでに至らなかった古橋に対し、英国公共放送『BBC』は視聴者投票による採点で、出場した14人中の12番目となる「4.18」という評価。また現地のサッカー専門メディア『footballscotland』は「途中出場でストライカーの背後でプレーしたが、誰もが知っているような彼の能力を存分に発揮することはできなかった。それでも最後にPKを獲得した」と綴り、10点満点の採点ではチームで2番目に低い「4」止まりだった。

『CELTIC WAY』も「4」の低採点。PKをチームにもたらしたとはいえ、「負傷したカール・スタルフェルトに代わって日本のストライカーは登場し、セルティックに新たな攻撃の推進力がもたらされたが、明確なゴールのチャンスを作り出すことはできなかった」と、プレーの中では効果的なプレーがなかったことが重視された。
 
 ところで、古橋のベンチスタートについては、ハードスケジュールをアンジェ・ポステコグルー監督が考慮した結果のものと思われるが、日刊紙『Daily Record』は、「指揮官が採った、キョウゴをベンチスタートにするという策は上手く機能しなかった。セルティックは彼の機動力とエネルギーを失い、ギアクマキスは相手の3バックに対して、全くインパクトを与えることができなかった」と批判的に報じている。

 また専門メディア『HITC』は、元スコットランド女子代表のリアン・クライトンが『BBC』のラジオ番組『Sportsound』において「キョウゴをチームから外すと、同様のエネルギーや動きを得ることができない」として、「同じことはしてはならない」と、今後、古橋をメンバーから外さないよう訴えたことを伝えた。

 古橋本人は自身のSNSに「最後まで戦いました。ポジティブに、次の試合に集中しましょう」と英語で、「簡単な試合ではなかったですが、自信を失わず、次の試合で勝ちにいきます」と日本語で、それぞれ投稿し、勝点2を落としたホームゲームから、次戦へと気持ちを切り替えている。

構成●THE DIGEST編集部

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