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海外サッカー

「警告をもらうには十分な長さ」南野拓実の87分からの今季リーグ初出場に現地紙は皮肉。専門メディアは残留に否定的見方

THE DIGEST編集部

2021.11.01

南野はリーグ戦で途中出場を果たしたものの、与えられた時間はわずかだった。(C)Getty Images

南野はリーグ戦で途中出場を果たしたものの、与えられた時間はわずかだった。(C)Getty Images

 現地時間10月30日に行なわれたプレミアリーグ第10節のブライトン戦で、リバプールの南野拓実が今季初のリーグ出場を果たした。

 本拠地アンフィールドでの一戦、前半で2点をリードしながら65分までに追いつかれ、勝ち越しを目指していた中での終盤87分、南野に声がかかり、カーティス・ジョーンズとの交代でピッチに立った。リバプールでリーグの舞台に立つのは、ジェルダン・シャキリ(現リヨン)との交代で7分間だけプレーした今年1月21日のバーンリー戦以来である。

 中盤のポジションに入った南野は、イブラヒマ・コナテからのパスがずれて相手チームのパスカル・グロスにボールが渡りそうになったところでスライディングタックルを仕掛けて警告を受け、その後は特に見せ場を作ることはなく、間もなく試合終了の笛を聞くこととなった。

 わずかなプレー時間ということで、現地メディアから採点が与えられることはなかったが、寸評ではリバプールの地元紙『Liverpool Echo』が「彼の今季最初のプレミアリーグでのプレー時間は、警告を受けるには十分な長さだった」、リバプール専門メディア『THIS IS ANFIELD』が「クリスタル・パレス戦でゴールを挙げて以来(昨年12月19日)、ほぼ1年が過ぎて、ようやくリバプールにおけるプレミアリーグでのプレー機会が訪れたが、残念ながらそれはわずか3分間ほどで終わった」と、皮肉もまじえて綴られている。
 
 10節にして、ようやく今季のプレミアリーグ出場を果たした南野。わずか3分間(+アディショナルタイム)のプレーだったが、時間稼ぎのための出場ではなく、同点で悪い流れの中での投入は、ユルゲン・クロップ監督が勝ち越しを狙った上で何かを南野に期待したとも捉えられるが、リバプール専門メディア『LIVERPOOL.COM』によれば、中盤の層の薄さの表われでもあるとしている。

 また同メディアは、南野がカラバオ・カップ4回戦のプレストン・ノースエンド戦で先制ゴールを挙げて2-0の勝利に貢献した後に、「リバプールにおける南野の未来は不透明なものであり、クロップの長期的なプランにも含まれていないのは明白である」と指摘。今夏に残留したのも「信頼できるオファーがなかったから」だけのことであるとし、カラバオ杯での連続得点も「オーナーにとっては(放出に向けて)市場価値が上がったというだけのこと」と厳しく綴った。

 同メディアは「南野の未来はプレミアリーグの下位クラブか、国外にあると思われる」と断言したが、一方で彼を重要なバックアッパーと捉え、とりわけ年明けのアフリカネーションズ・リーグでモハメド・サラー(エジプト代表)、サディオ・マネ(セネガル代表)が長期離脱した際には、南野がチームのキーマンになると見るメディアもある。果たして26歳の日本代表アタッカーにはいかなる未来が待っているのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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