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海外サッカー

南野拓実の“あまりに厳しい”現状に移籍の可能性は膨らむ。英メディアが指摘する「全関係者にとって素晴らしい」新天地とは?

THE DIGEST編集部

2022.05.16

クロップ監督(左)から信頼を寄せられて続けている南野(右)。しかし、彼の出場機会はシーズンを追うごとに減っていった。(C)Getty Images

クロップ監督(左)から信頼を寄せられて続けている南野(右)。しかし、彼の出場機会はシーズンを追うごとに減っていった。(C)Getty Images

 現地時間5月14日、リバプールはスコアレスからのPK戦(6-5)の末にチェルシーを下し、カラバオ・カップに続く今季2つ目となるFAカップを制した。だが、この大一番でも南野拓実はベンチ外だった。

 このコンペティションでは、3月20日に行なわれた準々決勝のノッティンガム・フォレスト戦以降はメンバー入りを果たせなかった南野。チーム最多の3ゴールを記録したものの、雌雄を決する一戦では、四冠を目指すがゆえにユルゲン・クロップ監督はカラバオ杯決勝同様、主力選手を選択することとなった。

 カラバオ杯とは違い、表彰式にもその姿を見ることができなかった南野は、自身のインスタグラムのストーリー動画でロッカールームでの歓喜の光景を公開するなど控えめに喜びを表わした。しかし、今回もこの日本人アタッカーの不在を残念がるファンは少なくないようだ。

 英国スポーツ専門メディア『sportskeeda』は、SNSに投稿された「ミナミノはベンチにもいなかった」「あわれなミナミノ」「タキにとっては悲しい試合」「いなくて寂しい」「今はモハメド・サラーよりも、南野の方が好き。カップ戦での彼は、本当に点の取り方を心得ている」「我々のカップ戦のヒーローはどこに?」といった起用に関する疑問や不満を紹介している。
 
 米国の掲示板型ニュースサイト『Reddit』でも「この男がいなかったら、我々はカップ戦の決勝には到達できなかっただろうということを忘れてはならない。南野拓実の名前に敬意を表しよう」との書き込みが見られたが、ルイス・ディアスがFA杯を制した2人目のコロンビア人選手(1人目はアーセナル時代のGKダビド・オスピナ)であることを紹介した同国のメディア『Diario Criterio』も、南野について「難しい試合におけるリバプールの救世主だった」と、その貢献ぶりを強調した。

 過去に幾度も、南野を称賛してきたクロップ監督は、先日も「タキは驚くほど練習している。このクラブに加入して以降、彼は本当に成長した。彼に関する全てのことが、私はとても気に入っている」「タキをチームに加えられないというのは、私がしなければいけないことの中で最も難しいもののひとつであり、本当に難しいことだ」と強調。まさに“贅沢な悩み”であることを認めている。

 優れた選手の集まりのなかでは、ベンチに座ることやメンバーから外れることも「仕事のひとつ」なのかもしれない。とはいえ、南野はここまで13試合連続でプレー機会を与えられず(そのうち10試合がベンチ外)、2月以降から見ても出場したのは全26試合中のわずか5試合と、「驚くほど練習している」選手にとって、この状況はあまりに厳しいものと言えよう。
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