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海外サッカー

「“カタール”W杯は間違い」発言のブラッター氏がプラティニ氏、仏大統領、現FIFA会長らを痛烈批判…

THE DIGEST編集部

2022.11.10

カタールを開催地に選択した判断を過ちだったと認めたブラッター会長。(C) Getty Images

カタールを開催地に選択した判断を過ちだったと認めたブラッター会長。(C) Getty Images

 カタール・ワールドカップは現地時間11月20日に、開催国カタールとエクアドルの一戦で1か月にわたる戦いの幕を開けることになるが、大会を目前にして前FIFA(国際サッカー連盟)会長のゼップ・ブラッター氏が、8日付のスイス日刊紙『Tages-Anzeiger』に「カタールでのW杯は間違いだ。選択が悪かった」と語ったことが、波紋を広げている。
 
 2022年大会が初めて中東で開催されることが決定したのは2010年のFIFA理事会。最終投票では14対8でアメリカに勝って招致に成功したが、会長としてこの結果を受けた同氏は当時、「我々は新たな場所へ向かう。W杯はこれまでロシアや東欧で行なわれたことはなく、中東やアラブ諸国は長い間、この瞬間を待ち望んでいた。サッカーの発展について話すことができるとは、私は幸せな会長だ」と語り、新たな開催国を歓迎したものだが、今回のインタビューでは以下のように発言を翻した。

「当時、我々は、ロシアが2018年大会、米国2022年大会と、それぞれ開催権を獲得することを望み、実際にそれに同意していた。この長年の国際政治上の敵国同士が連続してW杯を開催していれば、それは平和の象徴となっていただろう」

 その思惑が崩れることになったのは、当時FIFA副会長にしてUEFA(欧州サッカー連盟)の会長でもあったミシェル・プラティニ氏が、母国フランスのニコラ・サルコジ大統領からの要請を受けたからで、欧州諸国からの4票が米国からカタールに移ったことで、勝敗が逆転したのだという。

「プラティニは、エリゼ宮でカタール王子と昼食をとったばかりのサルコジ大統領に呼ばれ、『君やUEFAの同僚がカタールのために何ができるかを見せてほしい』と懇願されたと言ってきた。私が「それで?」と訊くと、「ゼップ、大統領から何かを頼まれた時、君ならどうする?」と言うので、私は『(ブラッター氏の母国である)スイスには大統領はいないので、その質問には答えられない』と返した」
 
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