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「寒さを覚えるほどだ」海外記者がカタールW杯の“冷却システム”を分析! 一方で大会の売りである交通は「最悪」と嘆き

THE DIGEST編集部

2022.11.22

スタジアム全体に冷たい空気を送り込み、空調管理をしている「Advanced Cooling Tech」。この中東独特の暑さを和らげるシステムには、賛辞が送られている。(C)Getty Images

スタジアム全体に冷たい空気を送り込み、空調管理をしている「Advanced Cooling Tech」。この中東独特の暑さを和らげるシステムには、賛辞が送られている。(C)Getty Images

 現地時間11月20日に開幕したカタール・ワールドカップ。史上初めて中東で催される今大会は、暑さ対策をはじめとするさまざまな問題に対処するために、最新のテクノロジーが至る所に駆使されている。

 とりわけ注目を集めたのは、招致の目玉プロジェクトでもあったスタジアム内の冷却システムだ。

 試合が行なわれる全8会場で導入されている「Advanced Cooling Tech」なる冷却システムは、画期的なアイデアではある。なにせ、ファンが観戦中に過ごしやすい温度でいられるように冷たい空気をスタジアム全体に送り込むという今までになかった仕組みなのだ。

 しかし、今大会の注目ポイントの一つでもあった同システムだが、はたして感想はどうなのか。カタールとエクアドルによる開幕戦を取材した韓国紙『朝鮮日報』のパク・チャンジュン記者は「完璧だった」と絶賛している。

「スタジアム全体をクーラーで覆うという大胆なプランが現実のものとなった。時間が経つにつれて寒さを覚えるほどに風は効いていた。スタジアムに入るまで人々を悩ませていた砂嵐も遮断され、屋根のカバーと冷房設備が快適な環境を作り出している。おそらく暑さや環境についての心配をする必要はなさそうだ」
 
 最新鋭のスタジアム環境に感嘆の声を上げた同記者。だが、そのほかのホスピタリティー面の整備に苦言を呈している。

「最高だったクーリングシステムとは違って、交通システムは最悪だ。これは開幕前から主催者側が懸念を示していた点だったが、それは的中した。開幕戦終わりのスタジアム周辺の道路交通は完全にマヒし、我々がスタジアムから出られたのは3時間以上も後のことだった。この問題が解決されない限り、カタールが訴えた移動距離のない『コンパクトワールドカップ』は、炎上のネタになる可能性が高い」

 さすがの最新システムと改善されそうにない交通整備問題。現時点で、史上初の中東での“サッカーの祭典”は、賛否両論を巻き起こしていると言えそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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