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海外サッカー

「メッシの偉大なる試合」窮地のアルゼンチンを救った“10番”の値千金弾に母国も熱狂!「国民の想いを解放させた」【W杯】

THE DIGEST編集部

2022.11.27

得意の左足でゴラッソをねじ込んだメッシ。そのパフォーマンスに賛辞が相次いだ。(C)Getty Images

得意の左足でゴラッソをねじ込んだメッシ。そのパフォーマンスに賛辞が相次いだ。(C)Getty Images

 重苦しい雰囲気を一掃したのは、偉才の左足から放たれた一撃だった。

 現地時間11月26日に行なわれたカタール・ワールドカップ(W杯)グループステージ(C組)第2戦目で、アルゼンチン代表はメキシコ代表と対戦。64分にリオネル・メッシが先制点を挙げるなど、粘り強さを発揮して2-0で勝利した。

 サウジアラビアとの初戦で、同国史上92年ぶりとなるW杯での逆転負けを喫したアルゼンチン。もはや引き分けすらも許されない緊張感が包み込んでいたなかで始まったメキシコ戦は、序盤から自陣で守備ブロックを固めた相手の堅守に苦戦。持ち前の厚みのある攻撃を披露できずに前半をスコアレスで折り返す。

 今日も点が取れないのか――。そんなアルゼンチン・サポーターのどんよりとした想いがスタジアム中を包み込んでいた。そのなかで、眼前に立ちはだかった緑の堅牢をこじ開けたのは、偉大なる10番だった。

 64分、敵陣のバイタルエリア付近で前を向くと、しばらくドリブルをしてボールを持ち出してから左足を一閃。狙いすまされたグラウンダーの鋭いシュートは見事に名手ギジェルモ・オチョアが守るゴールの右下隅へと突き刺さったのだ。
 
 エースの得点で完全に目を覚ましたアルゼンチンは、プレスへの出足も鋭くなり、メキシコの反攻を許さず。87分に途中出場のエンゾ・フェルナンデスが貴重な追加点をゲットし、雌雄を決した。

 決勝トーナメント進出に向けて崖っぷちに立たされていたアルゼンチン。文字通りの窮地にあったチームを救い出し、千両役者ぶりを発揮したメッシには、母国メディアも脱帽するばかりだ。

 スポーツ専門局『Tyc Sports』は、「メッシの偉大な試合」と銘打った速報を掲載し、「レオ(メッシのあだ名)は最後の最後まで走った。そしてスタジアムとアルゼンチン国民を奮い立たせる正真正銘のゴールをねじ込んだ」と絶賛した。

 また、日刊紙『La Nacion』は「見通しは決して明るくはなかった。チームは緊張に押しつぶされそうになっていた」と試合前の壮絶なプレッシャーを振り返ったうえで、「ゴールは10番が最も影響力を発揮できるエリアから生み出された。メッシが左足で放ったシュートは、ギジェルモ・オチョアの健闘もむなしくゴールの隅に完璧に収まった。そしてそれは、ゴールを求めていた国民全体の想いを解放させるきっかけとなった」と国内の反響の大きさを伝えている。

 これまでもそうであったように、またしても母国に希望の光をもたらしたメッシ。彼の活躍によって勢いづいたアルゼンチンは、ここからどのような戦いを見せるのか。現地時間11月30日のポーランド戦への楽しみは尽きない。

構成●THE DIGEST編集部

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