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日本代表

Jを熟知するスペインの智将が語った森保ジャパン。“日本の強み”を母国紙で論じる「少し成熟度に欠けるチームだ」【W杯】

THE DIGEST編集部

2022.12.01

いつもと変わらない淡々とした表情で練習後の取材に応じる森保一監督。(C)Getty Images

いつもと変わらない淡々とした表情で練習後の取材に応じる森保一監督。(C)Getty Images

 サムライブルーが文字通りの大一番に挑む。現地時間12月1日、カタール・ワールドカップ(W杯)のグループE最終節で、日本代表はスペイン代表と対決する。

 決勝トーナメント進出に向けて、是が非でも勝点3が欲しい森保ジャパンにとって、立ちはだかる敵は強大だ。初戦のコスタリカ戦を7-0で快勝した“無敵艦隊”(スペイン代表の愛称)は2戦目のドイツ戦こそ1-1で引き分けたが、依然として堂々の首位に君臨。引き分けでもグループ突破を決められる優位な状況にある。

 一部報道ではスペインが決勝トーナメントでの強敵との対戦を避けるために「敢えて負けて2位を狙う」という憶測も飛び交った。だが、30日の会見で「7試合全てを勝つつもりだ」とキッパリと言ってのけたルイス・エンリケ監督の言葉を聞けば、やはり憶測を鵜呑みにするのは賢明ではないだろう。

 エネルギッシュな智将が率いるスペインと、森保ジャパンはいかに対峙するべきなのか。日本でもしきりに論じられている話題について、母国で興味深い持論を展開したのは、Jリーグで辣腕を振るった経験を持つアンヘル・ロティーナ氏だ。

 セレッソ大阪やヴィッセル神戸などで監督を歴任した65歳の老将は、スペイン紙『La Vanguardia』の取材で「ワールドカップのような舞台で実力を発揮するには、少し成熟度に欠けるチームだ」とキッパリと断言。そのうえで、日本サッカーの強みを語った。
 
「何よりも日本は戦術的に相手を深く分析できる。そして、非常に才能のある選手を揃えているから、試合中に幾度も戦術を変化させる。彼らは常にあらゆる問題を分析し、解決している。だからこそフォーメーションそのものを変えることも難しくはないんだ」

 両国のサッカー観をよく知るロティーナは、「スペインに勝たなくてはいけなくて、ミスも許されないという負荷がかかる状況は日本人にとってあまり好ましくはない」とも語っている。

「本来、日本人はプレッシャーに弱い。彼らはスポーツ以外の重圧から解放されたときには、より輝きを増すんだ。ただ、いまの代表チームの選手はヨーロッパのトップリーグでの経験もある。だから、外的なプレッシャーには慣れているとは言える。どうなるかは興味深い」

 日本のキーマンには「いつも交代要員として使われているが、私はミトマを気に入っているよ」と25歳のウインガーをあげたロティーナ。はたして、経験豊富なベテラン監督が言う「好ましくない状況」で、森保ジャパンは決勝トーナメントへの道をこじ開けられるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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