史上初の中東でのワールドカップ（W杯）で熱戦が続くなか、サッカー史に残るビッグディールが締結されたようだ。現地時間12月５日にスペイン紙『Marca』は、ポルトガル代表FWのクリスティアーノ・ロナウドが、サウジアラビア１部のアル・ナスルへの加入が決定的になったと報じた。

　現在、カタールW杯にポルトガル代表の一員として出場中のC・ロナウド。大会前には、イギリス人ジャーナリストのピアーズ・モーガン記者の独占インタビューで所属していたマンチェスター・ユナイテッド、そして同クラブのエリク・テン・ハグ監督を辛辣に批判。11月23日に双方合意の上で契約を解除されていた。

　フリーの身となっていたC・ロナウド。そうしたなかで、稀代のカリスマは水面下で交渉を進めていたアル・ナスルと契約合意に至ったようだ。『Marca』によれば、契約期間は2023年１月１日から２年半で、１シーズンあたりの契約総額は２億ユーロ（約286億円）。ベースとなる給与は1億ユーロ（約143億円）弱で、広告を通じた経済的なインセンティブが残りの半分を占めるという。

　ブラジル代表FWネイマールやアルゼンチン代表FWリオネル・メッシのそれをはるかに凌駕し、「世界で最高の報酬を得るスポーツ選手」となるC・ロナウド。そんな37歳の去就について『Marca』は「世界のトップレベルからは遠く離れた場所で失われた支配力を取り戻そうとする。競技面での後退は明らかだが、彼のサッカーは徐々に別の競技レベルにある」とレポートしている。
  　さらに同紙の報道を紹介した英紙『Daily Mail』は、「元マンチェスター・ユナイテッドの男は、現金のために一流のサッカーを捨てた」と報道。そのうえで英公共放送『BBC』のインタビューに応えたサウジアラビアのスポーツ省の大臣であるアブドゥル・アジズ・ビン・トゥルキ・ビン・ファイサル王子のコメントを伝えている。

「どんなことも可能になる。私はロナウドがサウジリーグでプレーしているのが見たい。彼がリーグと国のスポーツ界に多くの利益をもたらす。彼は多くの子どもたちのお手本であり、将来豊かな若者を刺激することにもなる」

　来年2月に38歳の誕生日を迎えるC・ロナウド。サッカー界でさまざまな記録を残してきた偉才は、残り少ないキャリアをいかに締めくくるのか。まずは正式発表を待ちたい。

構成●THE DIGEST編集部

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