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日本代表

メッシから得点王の座を奪ったエムバペに仏大統領、元祖決勝ハットのハースト、さらに国民からも賛辞!「フランスに希望をもたらした」【W杯】

THE DIGEST編集部

2022.12.20

今大会の得点王に輝いたエムバペ。各方面からその働きに賛辞が送られている。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部/JMPA代表撮影)

今大会の得点王に輝いたエムバペ。各方面からその働きに賛辞が送られている。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部/JMPA代表撮影)

 カタール・ワールドカップ(W杯)は現地12月18日、アルゼンチンの36年ぶり3度目の優勝で閉幕した。決勝でも2得点の大活躍を見せたリオネル・メッシは2014年ブラジル大会に続いて大会MVPの栄誉を手にしたが、彼に劣らぬ輝きを放ったのが、決勝戦では史上2度目となるハットトリックを達成し、通算8ゴールで大会得点王となったキリアン・エムバペだ。

 勢いのあるアルゼンチンに封じ込まれ、後半の半ばまでは存在感が薄かった23歳は、しかしディディエ・デシャン監督の思い切った交代策で盛り返し始めた中で、ランダル・コロ・ムアニが倒されて得たPKを決めて1点を返すと、わずか1分後、マルクス・テュラムの浮き球を難易度の高いダイレクトボレーでゴール右隅に叩き込んで、試合を振り出しに戻す。試合が80分を迎えてから、100秒に満たない間での出来事だった。

【動画】起死回生の同点弾! エムバペが驚愕のボレーシュートを決める
 延長戦後半、アルゼンチンが再度リードした際には、これで決着かと思われたが、相手のハンドでPKを得たエムバペは、全く緊張を感じさせずに難なくGKエミリアーノ・マルティネスの牙城を崩してハットトリックを達成。そしてPK戦、チームは残念ながら2人が外して大会連覇を逃すことになったものの、1番目の背番号10はここでも冷静に11メートルの勝負を制し、この夜に4度もゴールネットを揺らしたのである。

 戦前の注目点のひとつだったリオネル・メッシとの得点王争いに逆転勝利し、W杯での通算得点をペレと並ぶ12に伸ばしたエムバペは、ババ、ペレ、パウル・ブライトナー、ジネディーヌ・ジダンに続いて2つの決勝戦でゴールを挙げた5人目の選手に。他にも決勝戦での通算4得点、ノックアウトステージでの通算8得点も史上1位の記録(後者はタイ)であり、23歳363日での2桁得点到達も史上最年少記録だ。

 優勝したアルゼンチンを上回る5勝1分け1敗の成績を挙げたフランスの絶対的なエースとして、直接的にも、間接的にも多くのゴールを生み出した彼には、多くの賛辞が寄せられており、チーム内からは、キャプテンのユーゴ・ロリスが「今大会は強力なリーダーシップを発揮し、この決勝戦ではそれ以上のものを見せてくれた」と感謝の言葉を残している。

 デシャン監督は、「それは、煌めくような素晴らしいパフォーマンスだった」と絶賛。 「キリアンは、この決勝戦で本当に足跡を残した。しかし残念ながら、彼が望んでいた形では、それを残せなかった。それが、彼が他のチームメイトと同様、試合後に非常に落胆している理由だ」と語った。
 
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