21歳の日本人争奪戦が本格化の気配を漂わせている。

　現地2月23日、スペインの日刊紙『as』によると、バルセロナがレアル・ソシエダに所属する久保建英の獲得に動きを見せているようだ。今シーズン、レアル・マドリーからソシエダに完全移籍。ここまで公式戦26試合4ゴール5アシストを記録する21歳は、数字に残った以外でも効果的なプレーを続け、評価を上昇させている。

　そんな久保がユース時代に過ごした古巣バルセロナが、獲得に本腰を動かしたという。同紙によると、「バルセロナのシャビ監督はタケフサ・クボのことが大好きで、自分のチームに迎え入れたいと考えている」と久保の復帰を望んでおり、この日本人を将来的に獲得する可能性を検討しているようだ。

　ただし、同メディアは「クボはどこまでも、レアルの選手である」と久保獲得には弊害があると言及する。なぜなら、「マドリーは昨夏に600万ユーロ（約8億4000万円）で彼をソシエダに売却し、経済的権利の50％と優先的オプション権を確保している。彼には6000万ユーロ（約86億円）の契約解除条項があり、マドリーに復帰させるにはその金額を支払わなければならない」と指摘。つまり、財政的な制限に加え、白い巨人が久保と結んだ契約の弊害がある。

　それでも、今の久保には大きな出費を払う価値はあるとカタルーニャの雄は確信している。バルセロナのあらゆる情報を発信する専門サイト『Barca Universal』は「シャビ監督は、クボは素晴らしい補強になると確信しており、バルサのプレースタイルにぴったりフィットすると確信している」と話し、バルセロナは久保の代理人と連絡を取り、ソシエダとの契約について情報を得ようとしている動きを見せているという。
  　一方で、久保は現在ソシエダでイマノル・アルグアシル監督の信頼を勝ち得ており、直近のリーグ戦で３試合連続MVPを獲得するなど、チームの中でも必要不可欠な存在になりつつある。地元ラジオ局に出演した際には「ようやく自分の居場所を見つけられた。今季は僕のベストシーズンと言えるだろう」と充実したシーズンを過ごしていると明かしている。

　さらに、レアル・マドリーも最近のラ・リーガでのパフォーマンスに目を光らせており、ソシエダから買い戻しを検討。マドリードに本拠地を置く『Madrid Universal』によると、「彼が今シーズン、ソシエダで見せたようなパフォーマンスを見せ続けることができれば、将来的にサンティアゴ・ベルナベウに戻る可能性は否定できない」とし、久保の今夏復帰を予想している。

　日本のワンダーボーイを巡る争奪戦は、風雲急を告げている。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】マドリー？ バルサ？ それともイタリア勢か…ソシエダで躍動する久保建英に去就の噂が続出！ 今夏移籍の可能性は？

【関連記事】「ラストパスの“創造者”」3試合連続MVPの久保建英に相次ぐ賛辞！決定機を逸したシュートには「時間をかけ過ぎ」と痛烈意見も

【関連記事】「クボに熱視線」争奪戦の様相？ 3試合連続MVP久保建英の獲得へR・マドリーが本腰!?バルサ指揮官も興味と現地メディア「お気に入りの名前だ」