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海外サッカー

ミランがフォンセカ監督を解任「統治は200日で終わった」大手伊紙も納得「安い失点、普段しないようなミス、テオとレオンとの軋轢…」

THE DIGEST編集部

2024.12.30

ミランの監督を解任されたと報じられたフォンセカ。(C)Alberto LINGRIA

ミランの監督を解任されたと報じられたフォンセカ。(C)Alberto LINGRIA

 現地12月29日のセリエA第18節で、ミランは本拠地サン・シーロでローマと対戦して1ー1で引き分けた。伊放送局『Sky Italia』は試合後、「この日のニュースは、43分に抗議で退場したパウロ・フォンセカ監督が試合後、ミランの監督を解任されたことだ」と速報。ミランは公式発表をしていないものの、首脳陣は試合後にフォンセカ監督に通告。同メディアがフォンセカ本人に直当たりして、解任の事実を確認したという。

 後任は前ポルトの監督で、現役時代にインテルなどでプレーしたセルジオ・コンセイソン。試合翌日の12月30日に新体制が発表され、31日にミランはスーペルコッパ・イタリアーナ(イタリア・スーパーカップ)が行なわれるサウジアラビアのリヤドに向けて出発し、新監督は息子フランシスコ・コンセイソンが所属するユベントスと準決勝を戦う。

 伊紙『Gazzetta dello Sport』もフォンセカの解任とS・コンセイソンの就任を報道。「古巣ローマとの引き分けは致命的だった。フォンセカは試合後、記者会見で解任の可能性を問われ、“何も聞かされていない。何も起こっていないので、コメントはできない”と回答していた」。

「スーペルコッパでミランをどう率いる? 期待できるし、クラブからは反対(解任)のシグナルはない。私はこれまでの人生で、サッカーに関して恐れたことは一度もない。明確な意思を持ち、一緒に働く人々に対して正直であることが重要なのだ。何も恐れていない。試合について話そう。ミランは勝利するのに十分な創造力を持っていた。ゴールは外れたが、選手たちの姿勢は正しかった」

 このように語ったフォンセカだったが、その後に解任の憂き目にあった。同紙はフォンセカ監督を切ったミランの方針を支持した。

「ポルトガル人監督は強い意思を持ち、自分の信念を貫いた。しかし、思い描いていたチームとはならなかった。小さなミスによる安い失点。普段ならしないようなミス、テオ・エルナンデズ、ラファエウ・レオンとの軋轢。平和とは決して言えなかった。そしてクラブはあまりの順位(12月29日時点で8位)の悪さに監督の交代を決断した」

【動画】ホームでのローマ戦で先制したミランだったが、ディバラにスーパーゴールを決められて引き分けに終わった
 
「フォンセカのミラン統治は200日で終わった。なぜこんな事態になったのか。2024年6月13日、ミランはフォンセカ監督の就任を発表。それから半年にわたるプロジェクトは、ベルガモでの敗戦(15節、敵地でのアタランタ戦に1ー2で黒星)と、ジェノアとの引き分け(16節、ホームでジェノアとスコアレスドロー)で一気に窮地に陥った」

「ローマ戦の午前中のミーティングで、フォンセカと選手の間に緊張感が走った。指揮官は直面している諸問題(戦術的選択、レオンとテオ選手の態度など)について、正面からストレートに言葉を濁すことなく語った。しかし、この数か月は多くの選手との軋轢を生んでおり、ついに監督と選手の信頼関係は崩れてしまった。フォンセカが思い描いていたミランは、ほとんど実現しなかった」

「もちろん、ミラノ・ダービー(5節のインテル戦。2ー1で勝利)や、レアル・マドリー戦(敵地でのCLリーグフェーズ、3ー1で勝利)など、チームとしての絶頂期もあった。CFアルバロ・モラタをトップ下に置いた采配は、勝利につながる独創的なアイデアだった。しかし、フォンセカのミランは断続的な光だった。特別な夜には輝きを放つが、暗闇のなかにいる時の方が断然多かった」

 フォンセカがミランの監督に就任した際、この選択に疑問を持ったメディアやファンは多かった。彼らの不安が、まさに当たってしまった。

構成●THE DIGEST編集部

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