東京ヤクルトスワローズからポスティング制度を使ってメジャー挑戦を表明してる村上宗隆三塁手の交渉期限が迫るなか、米スポーツ専門メディア『The Athletic』は村上の現状についての記事を配信した。

　同メディアはオフシーズン開始当初、村上は８年１億5850万ドル（約247億円）規模の契約を獲得すると予想していた。しかし村上の守備力やコンタクト率、MLBの一流投手への適応に疑問を持つ球団首脳陣がおり、そのパワーを評価しつつも長期契約のリスクを取れない状況にある可能性を示唆した。

　そこで村上にとって現実的なアイデアとなっているのが短期契約だ。例えば、オーディション期間として２年契約を結び、その間に持ち前のパワーや三塁や一塁でのまずまずの守備、英語を話せる能力を示してスターになれば、28歳でFA市場に戻った際に、「数億ドルの契約を狙えるかもしれない」とのシナリオを描いた。
  　一方で、同メディアはヤクルトへの譲渡金についても言及する。比較的短い期間しかチームに在籍しない可能性のある若手選手に追加料金を支払うのは球団にとってコストパフォーマンスが悪いと考える可能性があるという。

　同メディアによると、村上と類似するケースはカイル・シュワーバー（フィラデルフィア・フィリーズ）。2020年オフにシカゴ・カブスからFAとなったシュワーバーはワシントン・ナショナルズに単年700万ドル（約11億円）で入団し初のオールスター選出など覚醒。ボストン・レッドソックスへのトレードを挟んでオフにフィリーズと４年総額7900万ドル（約123億円）で契約し、今オフには５年１億5000万ドル（約235億円）の大型契約を勝ち取った。

　村上とシュワーバー、NPBとMLBでリーグの違いはあれど、プレースタイルや成績は類似している。村上は超大型契約を勝ち取るために、自らの実力を証明する期間を設ける必要があるのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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