野球好きは日本中にたくさんいるだろう。しかし、たゆまぬ努力を続け、投打の二刀流で世界最高峰のメジャーリーグに挑んでいる大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）以上に野球愛の深い人を見つけるのは難しい。

 　彼の野球への情熱は、超一流のメジャーリーガーも感嘆するほど。大谷が表紙を飾ったアメリカのスポーツ誌『スポーツ・イラストレイテッド』が特集記事の中で、同僚の外野手、マイク・トラウトのこんなコメントを紹介した。

「多くの人が、『大谷はもっぱら野球をして、寝て、野球している』と言うが、その通りだよ。ショウヘイは常に上達しようと努力しているし、完璧になろうとしている」 
  　大谷がわき目も降らずに野球に打ち込んできたのは有名な話だが、その姿勢はアメリカに渡って、さらに研ぎ澄まされたようだ。最高峰の舞台で、投球、打撃、走塁のすべてを楽しんでいるのだろう。実際、自身でも「野球をしていて最も満足するのは、毎日打って、投げて、走っている時だ」と同記事の中で話している。

　18年のオフに行ったトミー・ジョン手術の影響で、昨季の登板はゼロ。打者としても左膝に痛みを抱えてのプレーとなったが、今季は過去二年間とは異なり、万全のコンディションで開幕を迎えられる見込みだ。昨オフの手術で膝の痛みは消え、右肘のリハビリも順調に進んでいる。早ければ5月中旬にも先発のマウンドに立つ可能性がある。

　メジャーリーグの開幕は、現地時間26日に迫っている。野球愛に溢れる大谷は今季こそ、特大のホームランと160キロ越えの剛速球の両方で、ファンの視線をくぎ付けにしてくれるはずだ。

構成●THE DIGEST編集部