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プロ野球

【斉藤和巳のセ・リーグ順位予想】ヤクルト以外が混戦模様!?「ブルペンに活気を感じた」中日の躍進に期待!

斉藤和巳

2020.03.25

キャンプで見た中日投手陣の状態を見て、斎藤氏は“昇り龍”を感じたという。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

キャンプで見た中日投手陣の状態を見て、斎藤氏は“昇り龍”を感じたという。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 3月20日に予定されていたプロ野球の開幕が、新型コロナウイルスの影響で4月10日以降に延期になり、さらに24日へと先送りされた。現時点で明確な再開の見通しは示されていないが、過去に例を見ない変則的なスケジュールになるのは間違いないだろう。そんな過酷なシーズンを、野球解説者たちはどう見ているのか。現役時代はプロ野球史上7人目の投手五冠を達成し、パ・リーグ初の沢村賞を複数回受賞した斉藤和巳氏に、今季の順位を予想してもらった。

【斉藤氏のセ・リーグ順位予想】
1位 広島
2位 中日
3位 巨人
4位 阪神
5位 DeNA
6位 ヤクルト

 セ・リーグは、ヤクルト以外は混戦です。どこも決め手がないですね。ただ、その中では少し広島がいいかな、と思います。大きな不安要素としては先発陣です。大瀬良大地、ジョンソンはいますが、他は何とも言えません。ドラフト1位の森下暢仁はかなり能力が高いとはいえ、新人が3番手に名前が上がるようでは……。

 一方で、打線の評価はかなり高いです。バティスタ退団は得点力やオプションの幅が少なくなるという意味で確かに痛いですが、逆に言えば外国人枠を投手3人に使うこともできますし、また総合的には彼の貢献を補える選手はいます。いればプラスですが、いなくても大丈夫です。昨年不振だった田中広輔も今年は状態が良さそうですし、小園海斗の存在が良い刺激になっていい競争が生まれていくと思います。
 
 中日の2位予想は、完全な期待値です。昨年はチーム防御率がリーグ3位、打率は1位と投打のバランスが良くなっていました。1点差試合で19勝27敗と負け越すなど、接戦の弱さが改善されれば浮上は大いにあると思います。

 今年のキャンプでブルペンを見た時、久しぶりに活気の良さを感じました。評論家になって1年目(2014年)の頃は賑わっていたのですが、ここ数年はチームの低迷と歩調を合わせるように活気を感じなかったんですね。それが今年は良い雰囲気になっていて。

 根尾昂、石川昂弥は期待を集めていますが、まだ一軍の戦力としてカウントするのは早すぎます。ただ、石川は方々からの評価が非常に高いですね。根尾も良い刺激をもらえているのではないでしょうか。2人が今後、中日を担っていくのは間違いないですね。

 巨人は投手力が厳しいと思っているので3位です。名前が出てこないですよね。菅野智之、メルセデス……次ぎに来る選手がなかなかいない。最近は若手が育っていないですし、首脳陣のコメントからも期待している選手の名前が挙がっていないような気がします。山口俊(現トロント・ブルージェイズ)が昨年稼いだ15勝をどう補うのか、簡単ではないでしょう。
 

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