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MLB

マイナー続々解雇の中、プライスがドジャース選手全員に10万円を寄付する“男気”

SLUGGER編集部

2020.05.29

プライス(左)はまだドジャースの選手として一度もプレーしていないが、身銭を切ってマイナー選手を支える“男気”を披露。(C)Getty Images

プライス(左)はまだドジャースの選手として一度もプレーしていないが、身銭を切ってマイナー選手を支える“男気”を披露。(C)Getty Images

 現地28日、米大手スポーツメディア『ESPN』はシアトル・マリナーズやニューヨーク・メッツをはじめ10球団以上が、所属傘下のマイナーリーガー各30~40人の契約を打ち切ったと報道。今後もその球団数は増え、最終的に1000人前後のマイナー選手が職を失う可能性が高いという。

 新型コロナウイルス感染拡大によりメジャーのシーズン開幕に目途が立っていないため、各球団は財政的に困窮しており、また同時に、マイナーリーグは中止になる見込みが高いことからこうした施策が採られることになった。

 先日はオークランド・アスレティックスが5月いっぱいでマイナー選手への週給400ドル(約4万3600円)の支払いを中止することを発表。彼らに続く球団も今後現れるだろうが一方で、今後も給与支払いの継続を発表するチームもある。ロサンゼルス・ドジャースがその一つだ。ドジャースは28日、少なくとも6月までの保証を発表した。これにあたり、年収7万5000ドル(約805万円)以上の職員の給与を、これまでの15%から35%までカットすることで捻出することになるという。
 
 そしてドジャースからは、一人の大物メジャーリーガーも苦境を救うべく立ち上がった。2012年のサイ・ヤング賞&通算150勝のデビッド・プライスは、ドジャース傘下のマイナーリーガー各選手に1000ドル(約10万7000円)を寄付することを決めたと、フランシス・ロメロ記者が自身のSNSで報じている。ドジャース傘下のマイナーリーガーは少なくとも150人以上が在籍しており、プライスは15万ドル(約1635万円)の“自腹”を切ることになる。

 確かにプライス自身は、年間3000万ドル(約32億円)を稼ぐ超一流の選手ではある。けれども散々報じられているように、今季の年俸に関してはまだ未確定の部分も多く、決断は簡単ではなかったはずだ。さらに彼は今年の2月、ボストン・レッドソックスからトレード加入してきたばかりで、ドジャースの一員としてはまだ一度も公式戦で投げていない。
 
 プライスの“プライス”(お金)による“プライスレス”(お金に換えられない)な粋な計らいで、早くも彼の支持率はうなぎ登りになっている。

構成●SLUGGER編集部

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