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プロ野球

【プロ野球選手の社会貢献活動:第4回】コロナ禍で球界全体に広がった動き。今後の展望と課題とは?

節丸裕一

2020.06.08

千賀(左)と甲斐(右)が呼びかけた福岡の子供たちへの支援は、ユニークなデザインのTシャツが話題となって大きな注目を浴びた。写真:山崎賢人(THE DIGEST編集部)

千賀(左)と甲斐(右)が呼びかけた福岡の子供たちへの支援は、ユニークなデザインのTシャツが話題となって大きな注目を浴びた。写真:山崎賢人(THE DIGEST編集部)

 コロナ禍で開幕が延期となる中、多くのプロ野球選手が社会貢献を展開した。松坂大輔(西武)や西勇輝(阪神)などがマスクや医療物資などの寄付を行えば、DeNAはeスポーツのチャリティイベントに参加、中日はチャリティオークションやオリジナルグッズの販売を実施するなど、各球団も積極的な支援活動を展開した。

 ソフトバンクの千賀滉大と甲斐拓也の『GIFT FOR FUKUOKA KIDs』もユニークだった。2人がこだわったユーモアあふれるオリジナルTシャツはファンの注目を集め、支援先を「福岡の子供たち」に限定したにもかかわらず、驚くほどの速さで当初の目標(200万円)の3倍を上回る額が集まった。千賀は「すごいです、(支援してくださる)みなさんの力が」と謙虚だが、ファンが参加したくなるチャリティは啓蒙活動としての価値も大きい。昨季から子供の虐待防止を目指す『オレンジリボン活動』を支援する千賀の思いは世の中に確実に広がっていくはずだ。
 
 これまで以上にプロ野球界の社会貢献への意識が高まってきたことは間違いない。では、さらなる広がりのためには何が必要だろうか。

 プロ野球選手会会長の炭谷銀仁朗(巨人)は「アスリートの影響力の大きさを生かすこと」 、そして「活動をつなげていくこと」の大切さを何度も繰り返していた。「SNSやメディアを通して、“発信していく”という役割が自分たちにはある」と話す。そして「これから野球界を引っ張っていく選手たちに、こうした活動を伝えて“つなげて”いきたいです。僕が栗山(巧/西武)さんの姿をみて、活動を始めたように」と熱い思いを語る。
 

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