６月19日の開幕から早１ヵ月。まだ30試合前後とはいえ、各チームとも長所と短所が徐々に浮き彫りになってきた。「開幕１ヵ月」の戦績を評価しつつ、残りシーズンを展望していこう。

［順位］４位
［勝敗／得失点差］12勝12敗１分／得失点差－11
［評価］可もなく不可もなし

●プラス要素
・秋山の抜けたセンターに鈴木将が定着
・ギャレット＆平良の活躍でリリーフが安定

　秋山翔吾のメジャー移籍により、外野は金子侑司、スパンジェンバーグ、木村文紀の布陣で開幕を迎えた。しかし金子が打撃不振と首の痛みで７月５日に二軍落ち。スパンジェンバーグも打率.233と低迷していたことから、10日からは高卒４年目の有望株、鈴木将平が１番・センターに定着した。11日のロッテ戦でプロ初本塁打を放つと、ここまで打率.321、OPS.823と好成績を残している。今後の課題としては、58打席でわずか３四球の選球眼か。安定して出塁できる選手になれば、リードオフの地位も不動のものになるはずだ。
  　長年課題としていたブルペンにも明るい材料があった。昨年は増田達至、平井克典しか頼れるリリーフがおらず、それが平井のパ・リーグ歴代最多81登板につながった。しかし、その集中した負担が今年改善している。昨年途中からセットアップに定着した平良海馬が開幕から9.2回連続被安打なしの「ひとりノーヒットノーラン」達成と本格ブレイク。そして、新加入のギャレットも12登板で防御率0.73、奪三振率10.95と絶好調だ。

　奪三振の少なさがチームの課題だったが、リリーフのＫ％（三振奪取割合）は両リーグワーストの17.6％だった昨年から、８位の20.1%へと向上。しっかりと相手打者を押さえ込めるだけの力量を持った陣容に変わりつつある。