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MLB

「みんなチートをし続けるべきだ」通算150勝右腕がアストロズ戦の危険球で下された出場停止処分に異議!

SLUGGER編集部

2020.07.30

アストロズを“煽りちらした”ケリー(左)は危険行為で8試合の出場停止となったが、彼を擁護する声は多い。(C)Getty Images

アストロズを“煽りちらした”ケリー(左)は危険行為で8試合の出場停止となったが、彼を擁護する声は多い。(C)Getty Images

 メジャーリーグは現地29日、ヒューストン・アストロズ戦で危険球を投じるなどしたとして、ロサンゼルス・ドジャースのジョー・ケリー投手に8試合の出場停止処分を科した。しかしこの処分に対して賛否両論、いやむしろ異議の声が集まっている。

 28日、2017年のサイン盗みスキャンダルでアストロズが処分されて以降、ワールドシリーズで対戦したドジャースとのカードが初めて組まれたこの試合、7回に登板したケリーは立て続けに頭部をめがけて投球を行った。そして、カルロス・コレアを三振に打ち取ってダグアウトに戻る際、コレアとアストロズベンチに向かって「何を言ったか覚えていない」(ケリー)が、挑発とみられる言葉と舌をベロベロ出して煽る行為も。これをきっかけに両軍ベンチが飛び出し、今季禁止されている乱闘寸前のピリピリムードが発生したのだ。

 新型コロナの感染を防ぐため、今季は同じチームメイト同士でも一定の距離感を保つことがルール化されている。しかし、ケリーの一連の行動がこれを破る危険行為とあって、シーズン60試合の実に13%にあたる8試合の出場停止という重い処分が科せられたわけだ。
 
 だが、このMLBの裁定を巡ってファンや選手から批判が殺到している。というのも、サイン盗みを行ったアストロズの選手には何の処分も下されていないからだ。MLBは昨オフの調査の際、いわゆる司法取引の形で選手からの証言を引き出しており、彼らに対しては出場停止も罰金もなかった。当時からこれは批判されていたが、今回の一件で改めてファンや球界関係者から批判や疑問の声が届いている。

 中でもロサンゼルス・エンジェルスなどで通算150勝、ノーヒッターも達成したこともあるジェレッド・ウィーバーは自身のツイッター(@Weave1036)を更新し、MLB機構に対して痛烈な皮肉を送っている。

「8試合! おいおい冗談だろ!? MLBは恥ずべきことには本当に寛大なんだなぁ。よし、みんなチート(違反行為)をやり続けるべきだ。だって、ズルしても1試合も出場停止にならないことは分かっているんだから(笑)」

 このツイートはすでに2.5万件以上の「いいね」が付けられており、ファンからも「本当にその通り!」「恥ずべきことだ」と賛同のコメントが届いている。確かにケリーの行為は非常に危険なもので、許されるべきではない。一方で擁護の声が多いのも、アストロズの行為が「恥ずべきこと」だったことの証左だろうか。

構成●SLUGGER編集部

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