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プロ野球

走攻守すべてを備えた“歴代最強“の「5ツール・プレーヤー」は誰だ?偉大なる10人をランキング形式で紹介

筒居一孝(SLUGGER編集部)

2020.08.03

現役では山田(左)と柳田(右)が代表格。2人ともトリプルスリーを達成している。写真:金子拓弥、山崎賢人(THE DIGEST編集部)

現役では山田(左)と柳田(右)が代表格。2人ともトリプルスリーを達成している。写真:金子拓弥、山崎賢人(THE DIGEST編集部)

 MLBには“5ツール・プレーヤー”という言葉がある。野球で重要な5つのツール(アベレージ、パワー、スピード、肩、守備)をすべて兼ね備えた選手のことを指す。つまり、5ツール・プレーヤーとは野球選手の理想像と言っても過言ではない。今回は、プロ野球史上最高の5ツール・プレーヤー10人をランキング形式で選んでみた。なお、最も重視したのは5ツール全体のバランスであることに留意されたい。

▼10位 野村謙二郎(元広島)
アベレージ:A パワー:B スピード:A 肩:C 守備:B
 1995年にトリプルスリーも達成した遊撃手で、盗塁王3度に代表されるように最も優れたツールはスピード。97年オフにFAとなった際にMLB球団からオファーを受け、MLB史上初の日本人野手になる可能性もあった。俊足を生かして守備範囲も広かったが、肩はあまり強い方ではなく、同時期のセ・リーグに好守の川相昌弘(巨人)がいたこともあってゴールデン・グラブ受賞は1度しかなかった。

▼9位 福留孝介(阪神)
アベレージ:A パワー:B スピード:C 肩:A 守備:A
 中日時代に首位打者を2度獲得。広いナゴヤドームを本拠にしながら年間30本塁打以上も2度記録するなどパワーもあった。遊撃では不安定だった守備も外野へ移って向上し、ゴールデン・グラブ受賞は5回。2ケタ補殺を4度記録するなど強肩でも有名だった。足も速く、ベースランニングも優秀だったが、年間盗塁数は13が最高でスピードスターというイメージは薄い。
 
▼8位 長嶋茂雄(元巨人)
アベレージ:S パワー:A スピード:B 肩:A 守備:A
 プロ入り1年目の58年に打率.305、29本塁打&37盗塁。踏み忘れの一本がなければ新人トリプルスリーの快挙を達成していた。首位打者6度は右打者としては歴代最多、本塁打王も2度獲得とアベレージ、パワーは文句なし。遊撃手が捕るべき打球を奪い取ってキャッチするなど守備範囲の広さも折り紙付きで、ダイナミックな送球でもファンを沸かせた。

▼7位 簑田浩二(元阪急ほか)
アベレージ:B パワー:B スピード:A 肩:S 守備:A
 知名度は低いが、阪急の黄金時代を支えた実力派。自ら「走攻守三拍子そろった選手が目標」と語り、83年には史上4人目のトリプルスリーを狙って達成した。特に守備へのこだわりが強く、外野手歴代3位となる8度のゴールデン・グラブを受賞を誇る。「ホームランを打つよりバックホームでランナーを刺す方が気持ちいい」と言うほど肩の強さも折り紙付きで、83年には両リーグ最多の17補殺を記録した。

▼6位 秋山幸二(元西武ほか)
アベレージ:C パワー:A スピード:A 肩:A 守備:A
 90年に史上唯一の30本塁打&50盗塁を達成。ホームラン後のバック転に象徴されるように、抜群の身体能力を生かしたセンターの守備も一級品で、ゴールデン・グラブ受賞11回は外野手歴代2位。メジャーでの実績もあるクロマティ(巨人)からも、「メジャーでも通用する本物の5ツール・プレーヤー」と絶賛されたが、通算打率は.270。三振王にも3回なっており、打撃の確実性に関してはやや難があった。
 

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