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MLB

今季初勝利を挙げたダルビッシュの驚異的な『K/BB』に再脚光。地元TV局は「クレイジーだ」

SLUGGER編集部

2020.08.02

ダルビッシュは「四球を出さず三振を奪う男」としてメジャーに君臨している。(C)Getty Images

ダルビッシュは「四球を出さず三振を奪う男」としてメジャーに君臨している。(C)Getty Images

 シカゴ・カブスのダルビッシュ有が現地時間31日、本拠地で行われたピッツバーグ・パイレーツ戦に先発し、6.0回を2安打無失点7奪三振の好投で今季初勝利を手にした。この日86球を投げたダルビッシュは、最多37球のカッターを軸にシンカー、4シーム、カーブ、スライダー、ナックルカーブと多彩な球種を操ってパイレーツ打線を沈黙させたが、中でも注目されたのが、昨年7月以降からの投球内容の激変ぶりだった。

 地元テレビ局は試合中に数々のデータを紹介。その中で実況アナウンサーが「いつ見てもクレイジーだ」と笑いながら語っていたのが、昨年7月1日以降の『K/BB』ランキングについて取り上げたシーンだ。K/BBとは奪三振と与四球の比を指し、1個のフォアボールを与える間にどれだけ多くの三振を取れるのかを示している。球場の違いや味方の守備の影響を受けない数値とあって、投手の完成度を図る指標の一つとして重視されるデータだ。

 果たしてダルビッシュは、昨年7月1日から今年最初の登板を含めた計15先発で129奪三振/7与四球、K/BBは18.43と驚異的な数字をマークしている。ピンとこない方もいるだろうが、一般的に3.50以上あれば優秀と言える数値だ。この間のK/BBランキング(75イニング以上)は当然のようにダントツトップ。2位のジャスティン・バーランダー(ヒューストン・アストロズ)が9.41なのだから、昨年7月以降のダルビッシュの投球の凄まじさがよく分かるだろう。
 
 ちなみに、3位以降は球宴MVPのシェーン・ビーバー(クリーブランド・インディアンス/8.50)、投手二冠のゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース/7.70)、2年連続サイ・ヤング賞のジェイコブ・デグロム(ニューヨーク・メッツ/5.79)と錚々たるメンバーが並んでいる。

 実況も「この数字を見て思うのは、その前のダルビッシュは三振も取れたけど四球も多かったこと(105奪三振、49与四球でK/BBは2.14)。だからこそクレイジーなんだよ」。もっとも、ダルビッシュはこの日の試合で7三振“しか”奪えず、四球を1つ“も”出してしまったため、K/BBは18.43→17.00まで“悪化”した。

 とはいえ、2013年に277奪三振でタイトルを獲得した時のK/BBが3.46だったことを考えれば、その投球は着実に進化しているとみていい。この水準をキープする快投を続ければ、13年は2位に終わったサイ・ヤング賞に手が届く可能性は十分あるはずだ。

構成●SLUGGER編集部

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