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高校野球

いよいよ明日開幕!甲子園交流試合のドラフト候補「投手」をピックアップ

大友良行

2020.08.09

交流試合に出場する注目投手たち。左から中森俊介、下慎之介、高橋宏斗。写真:大友良行

交流試合に出場する注目投手たち。左から中森俊介、下慎之介、高橋宏斗。写真:大友良行

 選抜高校野球の代替大会にあたる「2020年甲子園交流試合」が10日から行われる。出場選手の中から、今年のプロ野球ドラフト会議に名前が上がりそうな注目の投手をピックアップした。

●中森俊介/明石商3年(182㎝・88㎏、右投左打、MAX151キロ)
 力のあるストレートと、キレのあるスライダーで打ち取る。カーブ、チェンジアップ、フォークなどの変化球の精度もいい。甲子園通算3季出場で5勝。安定したフォームで完成度は高い。高校生ナンバー1投手。上位指名は、間違いないだろう。

●小林樹斗/智辯和歌山3年(182㎝・86㎏、右投右打、MAX148キロ)
 強靭な下半身でタメをつくり、伸びのあるまっすぐで打者に向かう投球は、高校生としてはトップレベル。他に2種類のスライダー、スプリット、カーブ、チェンジアップの変化球もある。

●高橋宏斗/中京大中京3年(182㎝・82㎏、右投右打。MAX153キロ)
 昨秋の神宮大会の優勝投手。真っ直ぐを武器とする本格派右腕だ。縦のスライダー、カット、ツーシームも投げる。現時点では、大学進学も視野に入れているため志望届を出すかどうかで、スカウトたちの動きも変わってくる。

●片山楽生/白樺学園3年(178㎝・81㎏、右投左打)、MAX148キロ)
 ひと冬越して体も一回り大きくなった。投手は2年秋から。4番でエースのチームの大黒柱。昨秋の神宮大会ベスト4.投手経験は浅いが伸び盛りで今や超高校級。プロから将来性を買われている。

●川瀬堅斗/大分商3年(183㎝・86㎏、右投右打、MAX148キロ)
 スライダー、カット、カーブ、チェンジアップの変化球を見せ、ストレートで勝負する。県独自大会では、早々に負けてしまった分、甲子園交流試合に燃える。ソフトバンクの川瀬晃選手は実兄。
 
●下慎之介/健大高崎3年(183㎝・82㎏、左投左打、MAX143キロ)
 昨秋の神宮大会倉敷商戦で10回11奪三振1失点で完投勝ちして注目を浴びる。馬力のあるストレートを中心にスライダー、カーブ、スプリットをテンポ良く投げ込む大形左腕。プロ一本に絞っている。

●藤江星河/大阪桐蔭3年(177㎝・74㎏、左投左打、MAX141)
 ストレートやスライダーにキレがあり、見た目以上に球速は速い。テイクバックを小さくしてチェンジアップ、カーブを上下左右ギリギリに決める。完成度の高い投手だ。

●嘉手苅浩太/日本航空石川3年(190㎝・105㎏、右投右打、MAX147)
 とにかく体のつくりが違う。その巨体を利してノーワインドアップからしなやかな腕の振りを使い、力のある重い球を投げ下ろしてくる。重量級投手だ。

 今年のドラフトの対象ではないが、最後に有望な2年生も紹介しよう。

●達孝太/天理2年(193㎝・60㎏、右投右打、MAX141キロ)
 長い手足をいかして、真っ向から角度のある真っ直ぐと縦のカーブ、フォークで打者を翻弄するまだ2年生だけに、これからが楽しみだ。

●笹倉世風/仙台育英2年(178㎝・85㎏、左投左打、MAX149キロ)
 昨夏の甲子園で145キロ、昨秋の県大会で3試合連続本塁打を記録した怪物左腕投手。ストレート、カーブ、チェンジアップ、スプリットで攻め、スライダーで三振をとる。将来の夢はメジャーリーガーとか。

取材・文●大友良行

【著者プロフィール】 おおとも・よしゆき/元大手新聞社の報道写真記者。事件事故取材の傍らメジャーリーグやサッカーW杯などの欧州サッカーを取材。現在は、全国の大学野球、春夏の甲子園をはじめとする高校野球、都市対抗を中心に社会人野球などを深く取材している。著書に「野球監督の仕事(共著・成美堂出版)」、「CMタイムの逆襲(東急エージェンシー)」などがある。

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