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【MLB珍獣図鑑:ブレイク・スネル】レイズのエース、“スネルジラ”は球界屈指のゲーマー

THE DIGEST編集部

2020.09.17

18年に最多勝(21勝)と最優秀防御率(1.89)のタイトルを獲得してサイ・ヤング賞にも選ばれたスネル。(C)Getty Images

18年に最多勝(21勝)と最優秀防御率(1.89)のタイトルを獲得してサイ・ヤング賞にも選ばれたスネル。(C)Getty Images

 5月3日、2020年の球界のチャンピオンを決める戦いが行われた。試合はレイズが6対0で勝利し、晴れて全30球団の頂点に立った……もちろんこれはフィールド上で行われた試合のことではない。新型コロナウイルス拡大で開幕が無期限延期になった中、全30球団の選手代表がテレビゲーム『MLB The Show』で戦った「プレーヤーズ・リーグ」での話だ。

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 優勝したレイズをプレーしていたのはブレイク・スネル。2018年にサイ・ヤング賞を受賞した27歳の左腕は球界屈指のゲーマーでもあり、このプレーヤーズ・リーグでも優勝候補に挙げられていた。

 実際、29試合の総当たりによるレギュラーシーズンでは24勝5敗と圧倒的な強さを発揮。プレーオフに入ってもギャビン・ラックス(ドジャース)、ジェフ・マクニール(メッツ)を撃破し、“ワールドシリーズ”では、ルーカス・ジオリト(ホワイトソックス)を3連勝のスウィープで下した。

 あまりの強さにジオリトは「ブレイクのような打者とは対戦したことがない」と脱帽。本人はというと、ツイッターで「本っっっっ当に優勝したかった!」と喜びを爆発させる一方で、次回からゲームの難易度を上げることを提案するあたりがさすがゲーマー。「俺たちは最高のレベルで競い合うアスリートだ。ゲームでも同じにしない理由があるかい?」。いや、そこまでは誰も求めていない気が……。
 
 スネルのゲーマーぶりは以前からよく知られていた。シーズン中から、定期的にライブストリーミング配信サービスTwitchでのプレー実況でファンと交流。今やフォロワーは3万3000人を超えている。ただゲームをプレーするだけではなく、ファンの質問に答えたり、カラオケを披露するなど、マウンド上とはまったく違う一面が人気の秘密だ。特に得意なのはいわゆるFPSで、『HALO』も『Call of Duty』も「世界屈指の腕前」と豪語している。

 もっとも、ゲームとファンとの交流に夢中になるあまり、自分がメジャーリーガーであることを忘れてしまう瞬間もある模様。昨年オフ、Twitchで実況中にチームメイトのトミー・ファムがパドレスへトレードされたことを知った時は大激怒。興奮するあまり、暴言を連発する姿までもがしっかり世界中に配信されてしまった。

 まだ、今シーズンの開幕が未定だった頃には、7月上旬の開幕を目指すオーナー側が事実上のサラリーキャップ制導入を求めたことを、これまたTwitchでゲーム実況中に猛批判。「年俸が減るならプレーしない」と断言して波紋を呼んだ。「(ウイルスに感染する)リスクはめちゃくちゃ高くなるのに、年俸はめちゃくちゃ下がる。そんなことする理由があるか?」……どうもゲーム中はエキサイトしてしまう傾向があるようだ。
 
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