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ダルビッシュ、メジャー最多8勝目は守護神の炎上で消滅。それでも両リーグ最長9連続QSを達成し、79奪三振はリーグ2位、防御率2.00は5位

SLUGGER編集部

2020.09.16

すんでのところで8勝目が消えたダルビッシュだが、この日は粘り強い投球が光った。(C)Getty Images

すんでのところで8勝目が消えたダルビッシュだが、この日は粘り強い投球が光った。(C)Getty Images

 苦しいマウンドでも、しっかりと試合を作ることができるからこそ、今年のダルビッシュ有はサイ・ヤング賞争いを演じることができるのだろう。

 シカゴ・カブスのダルビッシュは現地時間15日、本拠地で行われたクリーブランド・インディアンス戦に先発すると、7回100球を投げて9安打3失点、1四球7奪三振の力投を見せ、9試合連続QS(6イニング以上を投げて自責点3以下)を達成した。

 とても7回まで投げられるような感じではなかった。

 初回こそ三者凡退に打ち取ったが、2回から毎回ヒットを許し、計9安打は今季ワースト、5本の二塁打を浴びた。2回には先頭に二塁打、内野安打とエラー、そして二塁打で一気に2点を失った。しかし、3点目となりそうな犠飛をゴールドグラブ4度の名手、ジェイソン・ヘイワードが強肩を発揮して本塁封殺。ピリッとしないエースを見事に支えてくれた。
 
 期待に応えたいダルビッシュだったが、5回にタイムリーを許して3失点。それでも、その裏に味方が同点に追いつくと、6、7回をどうにか無失点に抑えてマウンドを降りた。前回9日の試合では1点の援護もなく7連勝がストップしたが、この日は打線が効果的な得点を重ねて7回裏に勝ち越しに成功。

 9回まで5対3とリードし、メジャー単独最多8勝目は確実に思われたが、守護神のジェレミー・ジェフレスが2ランを許して白星は消滅。その裏にサヨナラ勝ちしたとはいえ、ジェイコブ・デグロム(ニューヨーク・メッツ)、トレバー・バウアー(シンシナティ・レッズ)らとの熾烈なサイ・ヤング賞争いを制するためにも、この1勝は非常に大きいものになるはずだっただけに、非常に痛いのは間違いない。

 しかし、この日の“炎上”によって防御率が1.77から2.00へと悪化しても、リーグ5位に入り、79奪三振は2位タイと好位置につけている。そして現在メジャー最長の9試合連続QSという安定感があれば、おそらく残り2登板も大崩れはしないはずだ。ここからさらにギアを上げて、再びサイ・ヤング賞レースの先頭に返り咲けるか注目したい。

構成●SLUGGER編集部
 
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