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プロ野球

オリックスファンに渦巻く新庄剛志“獲得待望論“!「チームを変えてほしい」【オリ熱コラム2020】

どら増田

2020.09.20

プロ野球史上に残るエンターテイナーとして人気を博した新庄氏。オリックス入団となれば、チームカラーも一変しそうだ。写真:産経新聞社

プロ野球史上に残るエンターテイナーとして人気を博した新庄氏。オリックス入団となれば、チームカラーも一変しそうだ。写真:産経新聞社

 西村徳文監督が低迷の責任を取る形で8月20日に辞任し、中嶋聡監督代行が就任したオリックス。2年連続最下位が濃厚な状況だが、中嶋監督代行の下、チームの意識改革は進んでおり、結果や試合内容にも変化が出てきている。それでも、2004年の球団統合以降、一度も優勝を経験していないチームにとって、来年はさらなる変化が求められるだろう。

 そんな中、ファンの間から浮上しているのが、昨年11月にNPBへの復帰を宣言し、トライアウト受験を目指してトレーニングに励んでいる新庄剛志氏の獲得だ。1972年1月生まれの新庄氏は現在48歳。プロ復帰が実現するとすれば、49歳でシーズンを迎えることになる。06年に日本ハムで引退してから15年もの年月が経っており、この挑戦は無謀という声もあるが、新庄氏はテレビ番組で「1%でも可能性があるなら挑戦したい」「日本を盛り上げたい」「日本プロ野球の外野手のレベルが低くなっているので、教えてあげたい」と復帰を決めた理由を話している。
 
 しかも、中嶋監督代行と新庄氏には縁がある。新庄氏がアメリカから帰国後、北海道移転1年目の日本ハムに入団した03年オフに、ちょうど中嶋監督代行も横浜から金銭トレードで加入しているのだ。また、中嶋監督去就のカギを握る福良淳一GM兼編成部長も、05年から日本ハムで指導者の道を歩み始めており、新庄氏とは2シーズン同じチームに在籍していた。

 オリックスファンが新庄氏に求めているのは、「チームを変えてほしい」の一点に尽きる。日本ハム時代は「札幌ドームを満員にする」「チームを日本一にする」といった大胆な目標を掲げ、見事に実現させてからユニフォームを脱いだ実績がある。本人も話しているように、外野手のレベルアップだけでなく、スター性に優れた新庄氏が加わることで、チームに欠けているエンターテインメント性での貢献も期待できる。

 もし実際にオリックスが新庄氏を獲得すれば、春季キャンプからチームに大きな注目が集まるのは必至で、観客動員数が伸びるのは間違いない。バッティング面では期待に応えられないかもしれないし、若返りを図るチームの方針には反することになるが、それを上回る効果が見込めるのは確実だ。プロ野球界の“レインメーカー”に対して、真っ先に手を挙げてもらいたいというファンの声が多いのは事実。球団の英断に期待したい。

文●どら増田(スポーツライター)
 
【著者プロフィール】
どらますだ/1973年生まれ。プロ野球では主にオリックスを取材し、週刊ベースボールの他、数々のウェブ媒体でも執筆している。書籍『ベースボールサミット 第9回 特集オリックス・バファローズ』(カンゼン)ではメインライターを務めた。プロレス、格闘技も取材しており、2018年は山本由伸と那須川天心の“神童”対談を実現させた。
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