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“ポストシーズン男”田中将大が球団初の炎上劇。地元メディアは「これがヤンキース最後の登板かも」と辛辣な声

THE DIGEST編集部

2020.10.08

ポストシーズンに強かったはずの田中がまさかの炎上劇。今後の去就にも影響を与えるかも?(C)Getty Images

ポストシーズンに強かったはずの田中がまさかの炎上劇。今後の去就にも影響を与えるかも?(C)Getty Images

 “神話”が終わりを告げようとしているのかもしれない。

 ニューヨーク・ヤンキースの田中将大は現地時間7日、タンパベイ・レイズとの地区シリーズ第3戦に先発するも、4.0回を投げて8安打5失点、1四球4奪三振と低調な出来に終わってチームも敗戦。シリーズ1勝2敗となり、敗退危機に陥っているのだ。

 昨年までのポストシーズン通算8先発で防御率1.76、被打率1.57は歴代1位(40投球回以上)という大舞台の強さを発揮してきた田中。しかし、先のワイルドカード・シリーズでは、4.0回6失点とまさかの炎上を喫していた。もっとも、この時は天候不良で試合開始時間が遅れ、また登板時も雨が吹きすさぶ悪条件だった。

「本来通りなら大丈夫」。地元メディアの多くも、“たまたま”と気にしていなかった。がしかし、2戦目となった7日のレイズ戦も、2回に先制点を許すと、4回に3ラン、5回にも本塁打を浴びるなど5失点。長い歴史を誇るヤンキースにおいて、同一年のポストシーズン2試合連続で5失点以上を喫したのは、田中が初のことだった。
 
 田中は今オフに7年1億5500万ドルの契約が終了し、自身初のFAとなる。本人はヤンキース残留を希望しているとの報道もあり、また先発投手不足に悩むチームにとっても、田中のような安定感のあるスターターは引き止めたいところ。加えて、「レギュラーシーズンは練習試合、ポストシーズンからが本番」というマインドのヤンキースにとって、秋の大舞台に強さを見せてきた田中の価値は、一層大きいものになる……はずだった。

 しかし、今季は強いはずのポストシーズンで結果を残せず、“田中神話”に崩壊の危機が生じている。ヤンキースファンが集う専門メディア『ブロンクス・ピンストライプ』は「この登板が、マサヒロ・タナカがヤンキースのユニフォームを着ての最後になるかもしれない」と報じ、また『ニューヨーク・ポスト』も「マサヒロ・タナカのヤンキースでのキャリアは、最も残酷な形で終わったかもしれない」と辛辣な言葉で、この日の登板を振り返っている。

 もちろん、まだヤンキースの敗退が決まったわけではない。このシリーズを勝ち抜けてリーグ優勝決定シリーズに進めば、田中は再びその価値を取り戻す機会を得られるかもしれない。ただもし、このままシーズンを終えるようになると、FA市場でどのような評価をされるのかは気になるところだ。

構成●THE DIGEST編集部
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