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プロ野球

【2020ドラフト展望:巨人】最優先するべきは即戦力野手ではなく次代のエース候補の獲得

西尾典文

2020.10.22

すでに即戦力野手の1位指名を公言しているが、本来なら高橋のようなエース候補を指名するべきだろう。写真:徳原隆元

すでに即戦力野手の1位指名を公言しているが、本来なら高橋のようなエース候補を指名するべきだろう。写真:徳原隆元

 いよいよ26日に迫った2020年ドラフト会議。各チームの育成状況や弱点を踏まえた上で、「誰を指名するか」ではなく「誰を指名するべきか」という観点からドラフトを展望する。すでに即戦力野手の1位指名を公言している巨人だが、将来を考えると別の選択肢が浮上してくる。

【2020年ドラフトのテーマ】
・将来のエース候補となる投手の獲得
・坂本の後釜候補がもう一人は欲しい


 開幕から順調に首位を走り、リーグ連覇を確実としている巨人。シーズン途中にも積極的なトレードで戦力を補強し、セ・リーグの他5球団と比べても頭一つ抜けた戦力を誇っているが、将来を考えると不安要素も少なくない。
 
 最大の懸案事項はメジャー移籍が現実味を帯びてきた菅野智之の後継者問題だ。今年は高卒2年目の戸郷翔征がブレイクしたが、他に24歳以下の若手で明確な先発候補は見当たらない。昨年も堀田賢慎、太田龍と上位で2人の投手を指名しているが、いずれも未完の大器タイプで未知数な部分が大きい。

 球団は「野手の即戦力」を1位指名すると公言し、佐藤輝明(近畿大)濃厚と見られているものの、本来であれば昨年、最初の入札で指名した奥川恭伸(星稜高→ヤクルト)級の大物高校生を狙いたいところ。そうなると真っ先に候補となるのが高橋宏斗(中京大中京高)だ。最終学年での成長ぶりは目覚ましく、コンスタントに150キロを超えるスピードだけでなく打者の手元で鋭く変化するスライダー、カットボール、フォークと変化球のレベルも高い。

 山下舜平大(福岡大大濠)もスケールの大きさでは魅力十分だが、堀田や太田とタイプが重なるだけに、ここは高橋を優先したいところだ。抽選を外した場合は大道温貴(八戸学院大)がおすすめ。地方リーグ所属ながら、総合力の高さは大学球界でも屈指。先発タイプとして早くから戦力になる可能性は高いだろう。
 

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