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プロ野球

“新人”・田澤純一はどの球団も支配下で指名せず。メジャー通算89ホールド、13年に世界一も、来季で35歳

THE DIGEST編集部

2020.10.26

レッドソックスでは上原(右)とともに勝利の方程式を形成し、2013年の世界一の立役者の一人になった。(C)Getty Images

レッドソックスでは上原(右)とともに勝利の方程式を形成し、2013年の世界一の立役者の一人になった。(C)Getty Images

 12年の歳月を経て、「この男」が日本プロ野球の門戸を叩くことになった。

 田澤純一。メジャーリーグでも数々の実績を残してきたセットアップが、“田澤ルール”の撤廃に伴って「12年ぶり」にプロ野球のドラフトにかけられることになったが、支配下選手ではどの球団も見送ることになった。

 新日本石油ENEOSで活躍していた右腕は2008年ドラフトで1位指名が濃厚と言われていた。しかし会議直前、田澤はメジャーリーグ挑戦を表明。日本プロ野球は若手有望選手の海外流出を危惧し、ドラフト会議での指名を拒否して海外のプロ球団と契約した選手は一定期間(高校生は2年間、大学生・社会人は3年間)、NPBの球団と契約できないという、いわゆる“田澤ルール”を制定し、締め出しを行った。
 
 そして田澤はレッドソックスに入団すると、10年のトミー・ジョン手術を経てリリーフに転向。13年は上原浩治とともに強力な勝利の方程式を形成し、世界一に貢献した。しかしその後は結果を残せず、マーリンズ、エンジェルスに移り、18年を最後にメジャーの舞台から遠ざかった。

 迎えた今季はマイナーリーグが中止になると、7月にBCリーグ武蔵に電撃加入。9月にNPB機構が“田澤ルール”の撤廃を決めたことで「今年のドラフト候補」として注目されることになった。

 果たして結果は……支配下選手で名前が呼ばれることはなかった。

 メジャー通算388登板で21勝、89ホールド、4セーブ、防御率4.12の実績を誇る平均150キロを超える豪腕だが、まだ情報は分からないものの、来年35歳の年齢が各球団にとってネックとなったのかもしれない。

 田澤は来季も“日本球界”でプレーするのかどうか。その時は再び、「ドラフト候補」として注目されるのだろうか。

構成●THE DIGEST
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