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MLB

“マエケン勝利の法則”? 去ったチームが直後に優勝。カープは25年ぶりのリーグ制覇、ドジャースは32年ぶりの世界一

THE DIGEST編集部

2020.10.28

前田が昨季まで所属していたドジャースが32年ぶりの世界一。実はマエケンがいなくなったチームは悲願達成率が高い?(C)Getty Images

前田が昨季まで所属していたドジャースが32年ぶりの世界一。実はマエケンがいなくなったチームは悲願達成率が高い?(C)Getty Images

 この男は、何かと“持っている”のか“持っていない”のか。ミネソタ・ツインズ所属の右腕、前田健太のことである。

 現地時間27日、メジャーリーグはワールドシリーズ第6戦が行われ、ロサンゼルス・ドジャースが4対2でタンパベイ・レイズを下し、シリーズ4勝2敗で1988年以来となる世界一を成し遂げた。しかしその裏で、不思議な“縁”を感じさせたのが前田だ。

 ご存知の通り、前田は2016年から昨シーズンまでドジャースに在籍。17、18年にはブルペンの柱としてワールドシーズでも好投を見せていた。しかし、自身の先発としての矜持からトレードを志願し、またドジャースも前田のトレードバリューを見込んで放出を決断。そして2月、前田は有望株投手との交換でツインズに移籍した。

 新天地では、あわやノーヒッター、短縮シーズンとはいえ歴代2位のWHIP(1投球回あたりに許した走者数)を記録するなどエースとして台頭。ポストシーズンでは念願の先発の大役を任せられるまでになった。しかし、ア・リーグ中地区を制覇したツインズは昨年までポストシーズン16連敗と大舞台に滅法弱く、前田の力投むなしく連敗記録を18に伸ばし、最初のラウンドで姿を消した。
 
 前田の“悲運”ぶりはこれだけでない。海を渡った2016年といえば、広島が1991年以来25年ぶりのリーグ優勝を果たした年でもあった。まだ弱かった広島の大エースとして沢村賞を2回受賞するなど前田の活躍は素晴らしかったが、彼の所属期間の広島はリーグ3位が最高。

 しかし前田のメジャー移籍後に、面白いように若手とベテランの力が融合して見事なリーグV、3連覇を成し遂げる一時代を築いたのは、不思議な巡り合わせだろうか。

 前田がいたチームは「強い」「久方ぶりの優勝ができる」という観点でいえば“持っている”と言えるし、「あと一年残っていれば前田も歓喜の輪に混ざれたのに……」という観点だと、“持っていない”と言えるかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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