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MLB

田中将大の新契約は元2球団GMの“大甘査定”で3年47億円?エンジェルスやメッツなら「割高で払うかも」

SLUGGER編集部

2020.11.05

田中の気になる新契約について、2球団で辣腕を振るったGMが分析。(C)Getty Images

田中の気になる新契約について、2球団で辣腕を振るったGMが分析。(C)Getty Images

 ストーブリーグがにわかに盛り上がり始めたメジャーリーグ。サイ・ヤング賞候補のトレバー・バウアーや大型捕手のJT・リアルミュートなど大物が市場に出ているが、やはり日本のファンの注目は、ニューヨーク・ヤンキースからFAとなった田中将大の動向だろう。

 現地大手スポーツメディア『ジ・アスレチック』は現地時間3日、「MLBのFAトップ25選手の契約予想」とのタイトルで記事を寄稿。シンシナティ・レッズ、ワシントン・ナショナルズの2球団でGMを務めたジム・ボウデン氏が独自の分析でランキングと契約内容を予想し、田中を全体10位、3年4500万ドル(約47億2500万円)の新契約になるとした。

 全体序文でボウデン氏はまず、「新型コロナウイルスの影響で各球団が財政的に苦しくなり、この冬は多くの選手が難しい立場になる」と今年のストーブリーグの傾向に言及。そして、「私が会話をした多くのGMは、それでもトップクラスのFA選手は大型契約を手にすることになると思う」としながらも、「トップの選手に大金を費やすのは限られた球団だけとなり、そうした選手でさえも需要と競争の低下により影響を受け、難しいシーズンとなる」とも語っている。

 そうした点を踏まえ、全体1位のリアルミュートの予想契約が6年1億3400万ドル(約140億円)、2位のバウアーも5年1億3500万ドル(約141億7000万円)もしくは1年3250万ドル(約34億円)という、比較的“安価”な契約額が予想されていた。では、10位に置いた田中についてはどうか。
 
 ボウデン氏は「今季も再び不安定な投球ではあったが、依然としてクオリティスタートを重ねることのできる投手」と評価し、「ヤンキース残留の可能性が高い」と予想。しかし一方で、「パンデミック、年齢、パフォーマンスによって年俸はメジャー1年目の2014年から受け取っていた2200万ドル(約24億円)から、大幅な減給となることを受け入れるのにしばらく時間がかかるかもしれない」と減俸を示唆した。

 そしてボウデン氏が予想した新契約は3年4500万ドル(約47億2500万円)。渡米時の7年1億5500万ドル(約168億円)からは大きく下がった形ではあるものの、先発投手が壊滅的なロサンゼルス・エンジェルスや、先月に史上最高額24億ドル(約2500億円)で買収されたニューヨーク・メッツは新オーナーが推定資産146億ドル(約1兆5300億円)を誇るとあって、「相場よりも多く支払うかもしれない」と考察している。

 もっとも、ボウデン氏は全体の契約予想について「今回の私の予想は、例年よりも大幅に金額と年数を下げている」としているものの、例えば移籍情報を取り扱う最大手メディア『MLBトレード・ルーマーズ』では田中の契約は3年3900万ドル(約41億円)、データ分析サイト『FanGraphs』でも2人の記者がそれぞれ2年3000万ドル(約32億円)、1年1100万ドル(約11億5000万円)とするなど、ボウデン氏の見立てはむしろ「相場より高い」感もある。

 果たして田中を含めFA選手たちの去就はどうなるのか。改めて各球団の財政状況がクローズアップされることになりそうだ。

構成●SLUGGER編集部
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