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プロ野球

パ・リーグの各タイトルが決定!柳田、近藤を抑えて吉田が戴冠。千賀は投手三冠を達成、周東&石川の育成組が快挙

SLUGGER編集部

2020.11.09

熾烈なタイトル争いに終止符。果たして誰がタイトルを獲得した? 写真:徳原隆元(吉田、浅村、柳田)、滝川敏之(千賀)

熾烈なタイトル争いに終止符。果たして誰がタイトルを獲得した? 写真:徳原隆元(吉田、浅村、柳田)、滝川敏之(千賀)

 パ・リーグは9日、今季のレギュラーシーズン全日程が終了。チーム順位は先日すでに決まっていたが、タイトル争いでは数部門が混戦模様だった。果たして、各スタッツでトップに立ったのは誰だろうか?※丸数字は獲得回数

<打撃部門>
【首位打者】
・吉田正尚(オリックス)①/打率.350

 2018年に打率リーグ4位(.321)、昨年は2位(.321)ときて、ついに吉田が“バッティングチャンピオン”に輝いた。開幕14試合目に打率3割に復帰すると、以降は一度も下回らず、9月9日には.379まで上昇し、「打率4割」の夢を見させてくれた。492打席で72四球、三振はわずか29個という打席アプローチは、驚異的という言葉では形容できないほど。オリックスの生え抜き選手では、2000年イチロー以来の首位打者獲得となった。

【最多本塁打】
・浅村栄斗(楽天)①/32本塁打

 最終盤まで行方が分からなかったのが、この部門。浅村が最後の9試合で一本も打てぬ間に中田翔(日本ハム)が迫っていたが、どうにか逃げ切った形だ。浅村が本塁打を打った試合でチームは24勝5敗、勝率.828、まさに主砲の仕事を果たしている。しかも、強打の選手が少ない二塁でこれだけの数字を残しているのだから、球界屈指の“ゲームチェンジャー”と呼んでもいいのではないか。

【最多打点】
・中田翔(日本ハム)③/108打点

 開幕から好調な打撃をキープし、4年ぶり自身3度目の打点王を獲得。得点圏打率は3割に満たないものの、「凡打でも得点を稼ぐ打撃」が身上の4番のために、1番・西川遥輝(出塁率.432)、3番・近藤健介(.465)がチャンスで回し続けてくれたのが大きかった。2位の浅村栄斗(楽天)は6月27日の日本ハム戦で球団新記録の1試合7打点を挙げるなど、序盤は数字を積み上げていたが、10月15日以降は15試合で打点ゼロと、チームとともに失速した。
 
【最多安打】
・柳田悠岐(ソフトバンク)①/146安打

“怪物ギータ”が意外にも初の最多安打のタイトルをゲット。この選手の場合はただヒットを打つのではなく、その中身も凄い。29本塁打がリーグ3位、長打率.616は2位の浅村栄斗(楽天)に60ポイント以上の差をつけてダントツ1位。OPS1.063も両リーグトップの数字で、OPSは長期離脱した昨季を除き、2015年から5度目の1位になっている。

【最高出塁率】
・近藤健介(日本ハム)②/出塁率.465

 吉田正尚(オリックス)、柳田悠岐(ソフトバンク)との超ハイレベルの“出塁マシーン”対決を制し、近藤が2年連続で最高出塁率に輝いた。108試合で出塁できなかったのはわずか7試合、代打で連続出塁が33試合で止まったことがあったが、終盤には再び26試合連続出塁も記録。出塁率.465は三冠王を獲得した2004年の松中信彦(元ダイエー)を抜いて歴代11位になった。シーズン5本塁打の選手が並み居るスラッガーに交じって上位に入った事実が、近藤の選球眼の良さを証明している。

【最多盗塁】
・周東佑京(ソフトバンク)①/50盗塁

 侍ジャパンの“代走のスペシャリスト”が、育成出身者では初の盗塁王に輝いた。7月まではわずか2盗塁だったが、課題の打撃が進歩してレギュラーになると、異常なペースで塁を奪い続けた。10月16日から30日にかけて、福本豊(元阪急)の持つ11試合連続盗塁のプロ野球記録を更新しただけでなく、メジャー記録を塗り替える13試合まで数字を伸ばした。ただ走るのではなく、成功率89.3%も両リーグ10盗塁以上の23選手中でトップだった。
 
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