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プロ野球

日本ハム新助っ人・アーリンの実力は?「通算13勝」の謳い文句では見えてこない”本質”を紹介

SLUGGER編集部

2020.12.02

日本ハムへの加入が決定的となったアーリン。左腕からの変化球に加えて、緻密なコントロールを最大の武器とする。(C)Getty Images

日本ハムへの加入が決定的となったアーリン。左腕からの変化球に加えて、緻密なコントロールを最大の武器とする。(C)Getty Images

 アトランタ・ブレーブスからFAとなっていたロビー・アーリンは現地時間30日、日本ハムと契約に合意したと複数の米メディアが報道した。日本ハムは先日27日にもロニー・ロドリゲス内野手を獲得しており、早くも2人目の補強となりそうだ。

 日本の多くの媒体では「通算115登板」「通算13勝」というフレーズをもってアーリンを紹介しているが、この言葉では彼の”本質”が見えてこない。今回は改めて、日本ハムの新助っ人の特徴を紹介していこう。

 持ち球は4シーム、シンカー、カーブ、チェンジアップ、スライダーの5つあるが、最大の武器は曲がりの大きなカーブ。今季こそ被打率3割台と打たれたものの、2017年のトミー・ジョン手術を挟んで2シーズン連続で被打率はいずれも1割台と自慢の球種だ。もっとも、速球は平均142キロ前後とメジャーではかなり遅く、また回転数なども平凡なため、空振りはあまり取れない。メジャー通算奪三振率は7.26と平均以下だ。
 
 しかし、アーリンには傑出した能力がある。「コントロール」だ。2013年のメジャーデビュー以降、与四球率はすべてのシーズンで2.50以下。特に39登板(109.0回)で4勝7敗、防御率4.21と自己最高の成績を収めた2018年には、100イニング以上を投げた全140投手で両リーグベストの与四球率0.99をマークした。そして同時に、K/BB(奪三振と与四球の比)7.33は、サンディエゴ・パドレスの歴代記録(100イニング以上)でもあり、いかに制球力に秀でているのかが分かるだろう。

 もっとも、先に挙げたように球威は平凡なため被弾が多く、全体の成績にそこまで制球力が生かされていないのがもったいない。その点、札幌ドームは日本屈指の広さを誇るピッチャーズパークなだけに、アーリン向きと言えるだろうか。

 ちなみに、アーリンは左投げだが打席は右打ち、趣味のゴルフも右で打っている。

構成●SLUGGER編集部
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