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MLB

「驚異的すぎるカーブだ!」上原浩治の”息子”の魔球にボストンメディアが熱視線

THE DIGEST編集部

2021.03.02

2013年のポストシーズンで父親と同じくらい注目を集めた一真くん。現在は魔球カーブを操る左腕投手としても脚光を浴びている。(C)Getty Images

2013年のポストシーズンで父親と同じくらい注目を集めた一真くん。現在は魔球カーブを操る左腕投手としても脚光を浴びている。(C)Getty Images

 いま、ひとりの“日本人投手”が大きな注目を浴びている。昨年サイ・ヤング賞投票2位に入ったダルビッシュ有でも、前田健太でもない。日米通算100勝・100セーブ・100ホールドを記録した上原浩治の長男、上原一真である。

 ボストン地元メディア『NESN』は現地時間2月28日、「コウジの息子、カズ・ウエハラがえげつないカーブボールを披露している」と題した記事を寄稿し、ボストン・レッドソックスファンをはじめアメリカの野球ファンの中で話題を呼んでいる。なぜボストンメディアが上原さんの長男について取り上げたのかといえば、それは上原さんも一真さんもボストンと深い関係にあるからだ。

 同記事内では最初に「歳をとったと感じる準備はできているかい? レッドソックスファンよ」と始められ、そのつながりについて言及している。2013年、上原さんはレッドソックスに加入すると驚異的な快投を見せ、チームの守護神としてリーグ優勝決定シリーズでMVP、ワールドシリーズでも“胴上げ投手”となるなど絶大な人気を誇った。そして一真さんもまた、全米の注目が集まるワールドシリーズで“お父さん以上”の話題を呼ぶことになる。

 世界一達成後のインタビューにて、上原さんは息子も同席させた。するとインタビュアーから一真さんも英語で質問されたのだが、この返しが当時の米ツイッタートレンドに入るほど人気となったのだ。やり取りはこうだ。

「お父さんをどれくらい尊敬しているの?」と訊かれた一真さんは、すかさに「Good(ものすごく)」と返答。これで場内のファンの心をつかむと、「今夜はどんな感じでお祝いするのか?」との質問には「Crazy?(めちゃくちゃじゃない?)」と答え、爆笑の渦が巻き起こる“伝説”のスピーチとなったのだ。
 
 こうして一躍人気者になった一真さんだが、8年の時が経って現在はフロリダ州にある中高一貫のアスリート養成校、IMGアカデミーの野球部に所属。上原さんと同じピッチャーとして活躍しているのだが、この日に試合で投じカーブが「えげつない」と“再び”話題を呼んでいる。

 サウスポーながらどこか父・浩治さんを思わせるフォームから投じられたカーブは、打者の頭上はるか上から曲がり落ちる見事にブレーキが効いていて、まったくタイミングが合わずに空振り三振。この切れ味にボストンメディアが反応した、というわけである。

 そしてフォロワー数32万人を超える人気記者、ジャレッド・カラービス氏も自身のツイッターにて「コウジ・ウエハラの息子、カズを覚えているか?」の言葉でツイートをはじめると、さらに「いま、彼は父親の背番号(19番)をつけ、左腕投手として驚異的すぎるカーブを投げている」として目を丸くしていた。

 一部レッドソックスファンからは「ドラフトで指名すべき!」との声も上がっているが、一真さんの進路が今後どうなるかはもちろん分からない。しかし、8年の歳月を経ても当時のインタビューを彷彿とさせるインパクトを、ピッチングでも見せたのは「さすが上原ファミリー」というべきだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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