いよいよ現地時間４月１日に迫ったメジャーリーグ開幕。再び162試合に戻ったシーズンを勝ち抜くのはどこなのか？　そして、今季注目すべき選手は誰か？　MLBライターとして『SLUGGER』でも活躍する出野哲也氏が、今季を占う３つの質問に答えてくれた。

▼プレーオフ進出チーム
【ア・リーグ】
東地区　ヤンキース
中地区　ツインズ
西地区　エンジェルス
ワイルドカード　ブルージェイズ、ホワイトソックス

【ナ・リーグ】
東地区　ブレーブス
中地区　ブルワーズ
西地区　ドジャース
ワイルドカード　パドレス、ナショナルズ
 
▼ワールドチャンピオン
パドレス
 
▼注目選手
大谷翔平（エンジェルス）
  　戦力的に穴のないドジャースが、世界一連覇を達成すると考えるのが普通だろう。だが、野球というスポーツの特質を考えても、短期決戦では必ずしも最強のチームが最後まで残るとは限らない。プレーオフに進みさえすればどのチームにもチャンスがあると思われる。中でもパドレスは最有力候補の一つ。ダルビッシュ有とブレイク・スネルの両エースは、ともにワールドシリーズで敗退した苦い思い出を持っていて、その借りを返すシーズンにできるのではないか。

　ア・リーグで地区優勝が堅いのはヤンキースだけ。ブルージェイズも面白い存在だけれども、エース級の投手を補強できなければ、ワイルドカード止まりだろう。中地区はエロイ・ヒメネスの全休が決まったホワイトソックスをワイルドカードに下げ、ツインズを地区優勝と予想した。エンジェルスは先発投手陣が巷間で言われている以上に良いので、８年ぶりの地区優勝も夢ではないと考えた。

　注目選手にはオープン戦を見ていても、大谷を挙げないわけにはいかない。今季は渡米４年目。思えば日本ハムでも二刀流が完成してMVP＆日本一になったのは４年目のシーズンだった。期待通りの成績を残せるにしろ、そうでないにしろ、二刀流の是非に結論が下される年になるのは間違いなく、その意味でも一番の注目になる。

文●出野哲也

【著者プロフィール】
いでの・てつや。1970年生まれ。『スラッガー』で「ダークサイドMLB――“裏歴史の主人公たち”」を連載中。NBA専門誌『ダンクシュート』にも寄稿。著書に『プロ野球 埋もれたMVPを発掘する本』『メジャー・リーグ球団史』（いずれも言視舎）。

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